※過去のお話です
Nちゃんに勇気を貰い
親に離婚の話しを相談しに行きました
といっても
父親が苦手なので卑怯にも
父親が働いている昼間
母が一人でいる時間を狙ってね
「原チャリのことで話しがあるんだ」
離婚話しの前に原チャリのことを話しました
その方が 色々と説明しやすいし
親の物なので 謝罪が先だと思ったからです
「借りてる原チャリなんだけどね
せっかく買って貸してくれたのに
Kが勝手に パチンコ屋で知り合った
名前も知らない人に
3万で売ったんだっていうの」
「え?何?売った??」
「うん ごめんね」
「売ったって?
名義はうちのでしょ? どういうこと?」
「お金と原チャリを引き換えで
相手に渡しちゃったの
名義変更はその人がやるって
言ってるらしいんだよね」
「何馬鹿なことしてるの?
何の為に買って貸したと思ってるのかしら」
「馬鹿だから
分かって無いんじゃないかな・・・」
「はぁ~~~~~~~
何がしたいのか まったく分からないわ・・・」
「今は定職にもついてないし
パチンコをする資金が尽きたから
売ってお金が欲しかっただけだと思う」
「・・・・・先の事も 周りの事も
見えてないってことね」
「うちに原チャリを買えるお金なんて無いんだから
どうしてうちに原チャリがあるのか
少し考えれば分かるはずなのに
誰がどうやってうちに原チャリがあるのか
考えなかったか 買ってもらったと思ったか」
「それにしたって
勝手に売っちゃうって ありえないでしょ」
「親のだって知らなかったんだから
仕方が無いって言ってた」
「はぁ~~~~~・・・・・」
「それでね・・・
この先 Kと一緒にいても生活が安定するとも
思えないし
父親としての自覚もないみたいだし
自分達の生活を・・・とか そんなの
まったく無いようにしか思えないんだよね」
「そうだねぇ
夫婦の事は口出ししないにしても
子ども(孫)の事は別だからね
しっかり父親ができないっていうのは
子ども(孫)にとって いいことじゃないわね」
「あのさ・・・
離婚して ここに帰ってきたいんだけど
だめかなぁ・・・・
ずっとじゃなくていいの
私が独立できるようになるまででいいから
二人を置いてもらえないかな・・・」
「今回の話を聞いただけでも 何だけど
今までの真弥ちゃんを見てると
幸せじゃないことは 確かね
しょっちゅうあざ作ってるし
何より
真弥ちゃん 気がついて無いだろうけど
目つきが 反抗期の時と同じだよ?」
「あはははぁ~・・・・
すさんでるのは 確かかも
あのアパートにいて 3人でいて
楽しいって思える時間が
あまりにも無さ過ぎるからね」
「・・・・真弥ちゃんは それでいいの?」
「いいのも何も
あんな父親 いらない
これは私の意見だから
息子君が大きくなった時に
恨まれるかもしれないけど
いた方が大変だと思うから
いないで恨まれるほうが まし
一緒に居たって またお父さんとお母さんに
迷惑かけるだけだと思う」
「真弥ちゃんは言い出したら聞かないの
分かってるから・・・
息子君の事を一番に考えて
そういう結論が出たのなら
私達はあなたを応援するしかないわね」
自分達が周りから色々言われる事より
私と息子の事を心配して
母はあっさり 許してくれました
「問題は お父さんだよね」
「う~ん
お父さんも 薄々分かってると思うよ
真弥ちゃんが息子君を連れて遊びに来てる時
元気がないって言ってたからね」
「許してくれるかなぁ・・・」
「孫がかわいいから
事情を全部理解すれば 許すんじゃない?
息子君のこと 大好きみたいだからね」
「どうしよう 私から直接言った方がいいよね?」
「とりあえず 私から話しておくから
真弥ちゃんは 当面の荷造りでも
先にしておきなさい」
「ありがとう ごめんね」
「原チャリのこと どうしようかね?」
「離婚すれば 他人になるんだし
名義はお父さんなんだから
廃車の届けだしたところで
何も言えないと思うし
言われたところで 相手だって
何も言えないでしょ」
「廃車か なるほどね
言って来たって私は困らないわよ
知らない人だもの
文句があるなら Kに言えって
言ってやればいいんだもんね」
私の親は
やられた事には腹が立ったようですが
Kに文句を言うような事は
しようとしませんでした
言った所で どうにもならないし
話したくも無いと思ったようです
迷惑を掛けることが一番嫌でしたが
実際 自分達の逃げる場所は
実家しかありませんでした
ほっとしました
夕方 父に話をしてくれたようで
母から電話が掛かってきました
「戻っておいで」
お父さん ごめんなさい
お母さん ありがとう
身勝手なことばかりしていた私が馬鹿です
福祉事務所の対応
あれが 世の中の目 厳しさなんだと
自分に言い聞かせ
これから何があっても がまん
息子を守る為に がんばろう
そう決めました
その日の夜
Kが帰ってきても 相変わらず
お互いの存在を うっとおしいと思いながら
過ごしました
明日 実家に帰る事も
二度と 一緒に生活しない事も
告げませんでした