※過去のお話です





陣痛が始まってから1時間ほどしか

経っていないはずなのに

トラックの中で待っていた私は

一人不安と戦っていました涙



待っていた時間はたぶん短かったはずです

それでも 自分の体の変化に驚き

泣き出しそうでした青スジ



看護婦さん2人とKがトラックに戻って来た時

私は既に赤ちゃんの頭がかなり下りてきている

看護婦さんに告げ 歩くことは怖いと伝えました


すると看護婦さんが 

『担いで運びましょう』と提案してくれて

Kが私の両脇を抱え 看護婦さん1人が腰

もう一人の看護婦さんが足

陣痛が収まった時にその体制で担ぎ始め

病院までの道を担がれていました


力んではいけない事は分かっていました

でも がまんしても力んでしまう


看護婦さんが

「もう 病院つくからね がんばって」


と声をかけてくれたのですが

病院が目の前に見えた瞬間

激しい陣痛が襲ってきました



「痛い・・・・ もうだめ・・・・あせる


と私が言った瞬間






赤ちゃんが

生まれてしまいました!!




「あぁ・・・・ 出ちゃった・・・・・ううっ...


「え? ええ??」


「・・・・・・・・やだぁ・・・・ううっ...


私は絶望しました

今回の子も育てることができないのかもしれない

なんでこんなことに・・・

赤ちゃんの鳴き声も聞こえない

どうなっているのかも 自分でわからない


その瞬間 腰の部分を支えてくれていた看護婦さんが



「あ・・・・大丈夫!! ここにいる!!

 私の両腕の中に乗ってるからこのまま病院へ!!」


幸い 私は寝るとき

スウェット上下をパジャマにしていたので

下はズボン


看護婦さんが腰に左手

右手をお尻の下に当てていてくれたおかげで

ズボンの中にすっぽり入るような形だった

ので 赤ちゃんが道路に落ちる事は無かったのです






そのまま分娩室へ運ばれ

私と赤ちゃんの処置が始まりました

分娩室はとても慌しく

院長先生が看護婦さんを怒鳴ったりしていました


「早く! 酸素ボンベ持って来い!!」


「何してるんだ!」


私が不安そうな顔をしているのを見たのか

一人の看護婦さんが声をかけてくれました


「大丈夫

 この子 私と同じ誕生日だし

 私が受け止めたんだよ?

 絶対元気になるよ  私に似てニコニコ


赤ちゃんをしっかり抱えてくれていた看護婦さんでした


そう声をかけながら 赤ちゃんを私に見せてくれました


明るく対応してくれる看護婦さんのお陰で

少し冷静に赤ちゃんを見ていることができました


とても小さな赤ちゃん

看護婦さんの両手で座っているような形にして

見せてくれましたが

両手で全身長が足りてしまう大きさ


体の色もどす黒く 

呼吸がちゃんとできていないようでした


「はい 残念だけど 赤ちゃんの処置に入るねニコニコ


そういうと 赤ちゃんは私から離され

酸素ボンベを口の部分に当てられ

大きな病院からの迎えの救急車に乗せられて

行ってしまいました


「先生 赤ちゃん大丈夫でしょうか・・・」


「きっと大丈夫

 向こうの病院で未熟児専門の先生が

 手をつくしてくれるから 助かるはず」


そう言って 頷いてくれました






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表現力が乏しいので

状況がちゃんと分かるように書けているか不安です




体重1580グラムで生まれてしまった赤ちゃん

それが今の息子君です

元気に育ってくれたので 今は笑い話にしています汗


名づけて 『空中出産』


路上で担がれながら生んでしまったので

病院前の路上と 病院の玄関から分娩室までも

汚してしまいました


Kは看護婦さんと一緒に 掃除をしたそうです


救急車を呼んでいれば

救急車内で出産していたことは

間違いないです


もしかすると 救急車も間に合わなかったかも

しれません


この時 再びだめになっていたら

きっと今の私はいません

もっと違う人格で 違う人生を歩んでいたと思います


今の生活は貧しいけれど 困難が多いけど

幸せだと思っています




幸せの素の息子君

今日で中学校を無事卒業しました顔