※過去のお話です





私の両親と私とK

4人の話し合いの日が来ました


最初 結婚したいということしか

言えませんでした


当然 両親は反対します


「これからどういう人生設計を考えているんだ?」


「・・・と いいますと?」


「例えば 何歳までに家を買って

 何歳ころまでに 子どもを作ってとか

 そういう事だよ」


「まだ 何も考えていません」


「何も考えていない?

 結婚となれば 子どもがいつ出来ても

 おかしくないだろう

 そうなった時に家を買ったり

 考えるんでは 遅いんだよ?」


「はぁ・・・・」


「子どもを転校させたりしないように

 考えてあげるのも 親の役目だ」


「・・・・・・・」


父が お酒を飲みながら

Kに質問の嵐でした


何もはっきりとしたことが言えないK


私が割って入りました


「お父さん お母さん

 実はね もう赤ちゃんができちゃったんだ・・・」



父が固まりました

かなり酔っていたはずなのに

目が真っ赤になるほど酔っていたはずなのに

黙ってしまいました



少しして


「お前は 産みたいのか?」


と私に聞いてきました


「産んで育てたい

 この家を出て 新しい家族を作りたい」


「そうか・・・・」


「ごめんね 順番がおかしいよね」



少し黙って考えていた父

言い出したら聞かない性格の私

それを踏まえた上で 色々考えていたのだと思います


「何をしてやれるか分からないけど

 がんばりなさい 応援するから」


そういいながら 目にはうっすら涙が見えました




きっと 言いたいことはたくさんあったと思います

Kに向かって 殴りたい気持ちもあったと思います

勝手なことをしている娘に対して

絶望感があったかもしれません


それでも父は

私の性格を理解し ここでもめるのはよくないと

判断した結果 許してくれたのだと 思うんです




ここで怒りにまかせて 私を突き放せば

きっと 二度と家には戻ってこないかもしれないと

思ってくれたのだと・・・・



母はずっと黙ったまま 全てを見ていました


私がとてつもない 不安にかられていることも

察してくれていたのだと思います


後でこっそり


「何かあったら すぐに言うんだよ

 がまんするんじゃないよ」


そういってくれました







両親に話をすることができ

何か肩の荷が下りた気でいました


この日の数日後に Kの父親は退院し

自宅で普通に生活をしていました




Kのお姉さん夫婦 妹

全員と会って 話をして

宜しくお願いしますと 挨拶をしました



この後からお正月まで

はっきりとした記憶はありません


12月に私が仕事を辞めて年末を一緒に過ごし

お正月の挨拶をどうするか

そんな話をしながら 初詣にKと行き

朝 Kが自宅に帰った時に

住んでいた団地で 大変なことが起こっていました






Kのお父さんが 台所で亡くなっていたのです