※過去のお話です
毎日のように話をするのは
Kの時間を奪ってしまう事になり
今まで好き勝手に生きてきたから
耐えられなくなったのだと私は思ったのです
それでもちきんと考えてもらわないと
いけないことなので
Kの話を聞こうと思いました
「仕事さぼってパチンコしたり
仕事先でもめたりしたんだって?」
「・・・・うん」
「私と話をするのが負担なの?
嫌なら少し間おこうか?」
「いや 少し前から仕事は辞めようかと
思ってたんだ」
「あのさ
仕事辞めようと思ってるからさぼったり
仕事先でもめたりっていうのは
社会人がすることじゃないよね?」
「・・・・・・・・・」
「どうしたいの?
仕事辞めて 他で働くの?」
「結婚するなら今の給料じゃ厳しいから
給料の良い仕事に変えようと思って」
「それなら次の仕事が見つかるまで
今の会社に迷惑かけないように仕事して
きっちり辞めるのが筋だよね?」
「あんな会社
別に何したって平気だよ」
「周りに迷惑かかってるの わかってない?」
「何も迷惑なんてかけてねーだろ?」
「仕事ほったらかしにすれば
変わりに誰かがその仕事をしたり
揉めれば誰かが謝りにいったり
そういうことって 迷惑かけてるって言わない?」
「・・・・・・・・」
「本当は私のことが負担になってるんでしょ?
いいよ
会う回数を減らそう
その間に仕事どうするかも決れば?
仕事の事に関しては私は何も言わないから
どうなったのかだけ 教えてくれればいいから
仕事はちゃんとして欲しい」
「わかった」
この時
彼は私に本当の事を言っていませんでした
『仕事を辞めたいと思っている』
それは少しは本当だったのかもしれないけど
彼の収入は 肉体労働だったので
同世代の人たちに比べれば
多いほうだったと思います
それなのに もっといいお給料が貰えるところへ
転職したいと思っているなんて
たぶん言い訳だったのだと思います
この頃のKは
自分が自由にパチンコに使えるお金が減ることと
時間がないことに きっと苛立っていたのです
その証拠に会う回数を減らし
Kがしたことは パチンコ屋へ通うこと でした
(数日後に聞きだしました)
電話で話す程度だったので
彼の本当の行動が把握できない期間がありました
私から少し開放され何も言われなくなったKは
転職活動も 貯金も一切していなかったのです
普通のサラリーマンと違い
自由な時間を自分の仕事の処理具合で増やせる
ギャンブル依存症のKにとって
そんな都合の良い職場を
簡単に辞められるわけがなかったのです