夕方 あと1時間くらいで日が落ちる時間帯

他の生徒が絶対に来ない場所へ呼び出され

夕日がまぶしく差し込む中話しが始まった

6人くらいいたかな


とりあえず

「なまいき」

「目立ちすぎ」

「むかつく」



そんな内容の話しから始まって

途中から理解できない話へ・・・


「萩本におまえやっちゃっていいかって聞いたら

あんな女やっちゃえって言われたし

かわいそうにねぇ 見捨てられたよ」


「あんたさ そんなに目立ちたいなら【番】はんなよ

んで裕子が【影番】で色々しきるから

表立って動くのは あんた

他校にも知り合いけっこう居るみたいだし

それでいいんじゃねぇ」


「は?意味わかんないし

目立ってるっていわれたってさ

私特に誰かに何してるわけでもないし

つるんで何かするの 好きじゃないし」


「だから そういう一人で何でも行動するところが

目障りなんだよ」


「何でそんなことしないといけないわけ?

うちの学校 男子は他校ともめたり 仲良くしたり

そういうのあるけど 女子って何にもないじゃん」


「だから これからこっちから動くんだよ

あんたが先頭に立ってね」


「うぜ~ そんな面倒くさい事して何か得すんの?」


「うちらが有名になるじゃん」


「有名になりたい理由がわかんないし

裕子なり川井がやりゃーいいじゃん

私関係ないし」


「あっそぉ

あとさ 鈴木のことなんだけどさあいつ

私(川井)のこと 色々悪口言ってんでしょ

むかつくんだよね」


「聞いた事ないけど?」

(本当はめちゃくちゃ嫌っていた)


「嘘つくんじゃねぇよ 知ってんだよ私は」


「そんなことで私が嘘ついてどうすんの?

こんな所に私呼び出して 言う事 聞く事って

そんなことなの?本人に聞きなよ」


「ふーん じゃそれはもういいや

んぢゃ そろそろ しめ といきますか

まじでむかつくから ぶっ飛ばすわ」


と言い出し←これもだからなんなの?なぐってすっきりってこと?状態

羽交い絞めにされて

一通りぶっ飛ばされり蹴飛ばされたりしたが

やり返すことはしなかった

殴ったところでどうなるわけじゃないし

手が痛くなるだけだ


その殴ってくる子の中に一人

なんでこの中にいるんだろうという子がいた


その子に殴られる前に なんであんた?と聞いてみた


その子は自分の彼氏が私と仲良くしていて

私がその彼氏を好きなんだと思ったらしい


実はこれもおかしな話

たぶん川井か裕子に吹き込まれたんだろう

だって 廊下ですれ違う時に挨拶する程度で

会話っていう会話したことない男だったからだ


大人しい感じの子だし 自分が見たわけでもない

聞いたことだけで私に怒りを覚えてこの場に来ているから

殴るにも抵抗があったみたいで ちょっとためらってた

ここで私を殴らなければ 裕子たちからも何か言われる

複雑だったんだろうね


「殴れば?」と声をかけたら目をつぶって平手でビンタ

泣きそうになっていた


『こいつもかわいそうに

彼氏が萩本たちの仲間だから

こいつらに利用されてんだろうな』


どんなにくだらない理由でもそれを理由に殴ってくる

早く終んないかなぁと 15分くらいかな

暗くなってきたからその場から移動するということで

階段を下りていたら先生と遭遇

女子の団体が変なところから降りてきた上に

顔が赤くはれている感じの私をみた先生が


「お前ら・・・ そんなところから降りてきて

何してんだ?」


裕子は焦っただろうね 隠れてた

川井が

「なんでもありませーん」


というと 全員そそくさ各クラスへ駆け込んだ


学校の外へ出ると何でかわからないが

何人かが私を家まで送ることに(私が泣くところを見たかったのか?

帰りながら口の中を切っていた私は

つばを吐き出していた


「まじぃ」


「あんたさ・・・ 平気なんだねこういうの

殴られても蹴られても泣きもしないんだね」


「あのさ 泣くって痛いから?痛いからって泣いて

痛みがなくなるの?

言われた事が悔しくて泣く?

言われてる事って私には関係ないことだし

悔しくないし 泣く理由がわかんない」


「根性曲がってんだか座ってんだか・・・親にちくるなよ」


「ちくらなくても 制服がこんなじゃ気がつくだろうね

ばれるのが嫌なら やらなきゃいいじゃん」





家に着き 案の定母親がびっくりした顔をしていたが

何を聞かれても


「言った所で何も解決しない」としか返事しなかった




そこに 昼間怒りまくっていた萩本から電話

自分の方がなんとかなったらしく上機嫌で


「そういえばさ 昨日なんか俺に用事あるって言ってたよね?」


「・・・・・・・・もういい」


「ん?どうした?何かあった?」


「なんでもない」


とだけ言って切った


私の超不機嫌態度に自分の昼間の発言を思い出したらしく

私をやっていいかと聞いた女に電話で確認したらしい