まだ「ちょっと何言ってるか分かんないです」状態だったパパ・・・。
猫が一人運動会を繰り広げて、色々散乱してるよと伝えたかったんですね。
絞り出して絞り出して、出てきた「ビルからビルへ・・」。なるほどですよね。
まだクッキーちゃんがうちに来て間もない頃だったかな。
↓やだ、可愛い今は天国にいますが、やんちゃな1歳頃でした。
5月の読書日記
「山の音」 (川端康成/新潮文庫)
山の音改版 (新潮文庫) [ 川端康成 ] 693円 楽天 |
究極に地味なタイトルですがとても面白く読めました!
難しい言葉を多用するわけでもなく、美しい女性の話し言葉も織り交ぜながら、平易な言葉でするすると読めます。しかし、登場人物たちの複雑な心情はとても繊細に描かれていて・・・あ~、分かる分かる〜!と頷けます。
例えば、主人公・尾形信吾の娘、房子ですね。何となく、彼女の孤独が同性として分かる気がします。
信吾の目を通して・・・なのですが、リアルに想像をかきたてられるのです。
結婚して二人の幼い娘がいる房子ですが、結婚生活は既に破綻しかけ、生活に困窮し、実家に身を寄せるしかありません。
実家には兄夫婦も同居しており、父・信吾はどうも、兄嫁である美しい菊子をお気に入り・・・。母すら、器量も気配りも菊子に劣ると、暗に比べてしまっているのを、実の娘が気づかないはずが無く・・。
美人で優しく、聡明で謙虚・・子どもの面倒まで見てくれる菊子の存在に、房子はすっかり委縮しているというか、いじけてしまっている・・そんな印象を受けました。
兄・修一は、そんな非の打ちどころの無い嫁がいながら、浮気です
夫の相原の生活力の無さも、兄の不実も、根底に戦争という日本人全体の暗い影が見え隠れします。
ありふれた家庭、家族という器に、こぼれそうに危うくおさまっている個人個人の孤独を描いたと言えるのではないでしょうか。
興味深かったのは「今年から満で数えることに改まったので、信吾は六十一になり・・」という記述だった。
調べてみると、昭和25年から、数え年→満年齢で統一する法律が施行されたとか。
急に周りの人と年が近づいたり離れたり、混乱しただろうなぁ。
また、「踊り場」という単語が、大人の社交場のようなニュアンスで描かれています。これはダンスホールという解釈で良いのかな。
実は主人の両親のなれそめも、義父がダンスホールで義母に一目惚れしたきっかけなので、遠い昔とも最近とも言い難い、レトロなロマンを感じます
60歳ぐらいなら、今の感覚ならまだまだ現役若い若い!イメージだけど、この作品では老いていく恐怖感がじわじわと描かれています。
ネクタイの結び方を忘れてしまった、日常に紛れた老いへの恐怖は…私も他人事ではありませんが・・・。
娘、息子のことも安心できないプレッシャー、理性とのゆらぎ。自然描写と重ねて、時に残酷なほどクールに自分や周囲を見つめる目は、さすがノーベル賞作家!?
「おとなの教養」「おとなの教養2」 (池上彰/NHK出版新書)
池上彰さんの解説番組をよく見るようになったのは、3.11の大震災以降です。
原発事故という得体のしれない恐怖に覆われた当時、冷静に大きな視点で解説してくれる池上さんは、言ってみれば私の心の支えでした。
この本でも、、いつもの口調の通り、分かりやすく、多角的な視点で語られており、今まで断片的だった知識がつながるような思いがしました。「リベラルアーツ」という、うまく表現できないけど、いつの時代にも必要な普遍的な学ぶべきことを、ギュッと凝縮してくれている・・。
私は、さっそく娘に、本で得た付け焼刃の一端で水を向けてみた。「ねえ、知ってる?イギリスって何でEUから離脱しようとしてるか〜」
娘「イギリスっていうのは大ブリテンとナントカカントカ~~難民問題~(略)~北アイルランドが~~(略)ユーロポート~」・・・云々かんぬん・・さすが現役中学生です。逆説明されてしまいました・・。
現代っ子は、穴埋め問題よりも、説明できる力を育てられつつあります。脳を錆びつかせてきた私には太刀打ちできないけど、「それって別の立場から見たら?」「その情報って本当?」と、大人らしくひねくれた(笑)見方ならできるかも。
夢中で読みました。凄く、色んな事が分かったけど、なかなか脳に定着しません・・・。今までそういう勉強を避けてきたツケですこの本はエッセンスを凝縮しているので、知識をどんどん拡大させていく基盤となりそうです。
自分ってなんだろう?みたいな、もやっとした疑問を、縛りなく追及するために、知らなきゃいけないことがこんなにある。人は一生勉強だなぁと感じました。
池上さんは14紙の新聞に目を通してるんですって。そして各国のそれぞれの地図を見るのも好きなんですって。
仕事という面以上に、学ぶことが好きで情報を整理することが元々得意で、アウトプットと繰り返すことで、より磨かれていくんだろうな。別にニュースを隅々まで読まなくても、大事な本質をすくいとる能力が高いんだと思う~
↑ちょっとあまりにも懐かしくて・・・「うさねこちゃん」
確か学年雑誌に連載されていたんじゃなかったかな?
すっごく好きでね~・・読者のイラストコーナーに絵を載せてもらったこともあるんですよ。
ページの端っこに・・。
親に「見てみて!私の絵が載ったの!」と報告すると、父に「おっ!・・おおう・・。確かに載ってるけど、鼻くそみてえに小っちゃいなぁ」と言われた(笑)・・・確かに
読んでくださってありがとうございます