スローライフ~第六章:自由と2年B組 01 | ニート脱出大作戦β

ニート脱出大作戦β

~ニートから抜け出す108の方法

 夜、自由を迎えに行く。
 自由は、僕の姿を見かけるとすぐに飛んできた。
「パパー
 いい子にしてたー?」
 自由が、そう言って僕に飛びついてきた。
「それは、パパのセリフだよ。
 自由は、いい子にしてたかい?」
「しょーたくんを3回泣かしたよー」
 自由が、そう言ってケタケタ笑う。
「悪い子だ」
 僕は、思わずため息が出る。
「ママー」
 翔太くんが翔太くんままに飛びつく。
「翔太、いい子にしてた?」
「えっとねー
 自由ちゃんに4回泣かされたよー」
 自由、一個少なく言ったな……
 ホント、悪い子だ。
 自由は、僕の方を見てケラケラ笑っている。
「いつもすみません。
 自由がその……悪いことをしたみたいで……」
 俺は、翔太くんママに謝った。
 すると翔太くんママが、小さく笑う。
「泣いた分だけ翔太は笑顔も貰ってますので気にしなくていいですよ」
「ありがとうございます」
 僕は、再び頭を下げた。
「いえいえ。
 せっかくですし一緒に帰りますか?」
「はい」
 僕は頷いた。
 僕たちは、一緒に雑談を交わしながら夜道を歩く。
 すると百道くんと海夜さんがゲームセンターから現れる。
「げ……
 小野寺とその家族?」
「偉いべっぴんさんな奥さんやな~?
 ってか、奥さんに逃げられたんちゃうん?」
「ママー
 怖いよー」
 翔太くんが百道くんを見て泣き出す。
「って、号泣されてるのか?俺……」
 百道くんが目を丸くさせて驚く。
「アンタ、見た目が怖いからや。
 そりゃ、しゃーないで?」
 海夜さんが、そう言って微笑む。
「こっちのお姉さんの話し方おもしろい!」
 自由がそう言って笑った。