スローライフ~第五章:自由のために 08 | ニート脱出大作戦β

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~ニートから抜け出す108の方法

 そして、次の日。
 僕は、自由を保育園に預けた後、まっすぐと職場である学校に向かった。
 教室に入ろうとすると黒板消しが仕掛けられている。
 俺は、静かにその黒板消しを取ろうとしたら……
 バネを緩くしたネズミ捕りが僕の手に……
 まさか、こんなトラップを百瀬くんが考えれるなんて……
 僕は、涙目で百道くんの方を見る。
 百道くんは、首を横に振っている。
 そして、海夜さんがくすくすと笑っている。
 僕は、瞬時に悟った。
 この仕掛を仕掛けたのは、百道くんじゃない。
 海夜さんだ。
 海夜さんに違いない。
 それを見た滋くんは、ため息を付き美樹さんが呆れた顔で見ている。
 透くんは、本を読み静香さんは心配そうに僕の方を見ている。
 それ以外の生徒は、他のことをしている。
 勉強したりゲームしたり携帯をいじったり……
 ホント自由だ。
「情けない……
 こんなブービートラップに気づかないとは、お前本当に教師か?」
 滋くんの言葉が胸に刺さる。
「教師の前に僕は人間だ。
 騙されることくらいあるよ」
 僕は、手をさすりながらそう言った。
「アンバランサーだっけ?
 あれは作動しなかったのか?」
 百道くんが、そう言うと僕は答える。
「あの状況でアンバランサーが作動すると僕も怪我するからね……
 そういう時は、作動しない仕組みになってるんだ」
 それを聞いた海夜さんが、言葉を放つ。
「アンタ、ここが戦場だったら死んでるで?」
「ここは戦場じゃないから大丈夫だよ」
「アンタ、相変わらず冷たい反応やなぁー」
 海夜さんが、ため息をつく。
「さぁ、席に座って。
 出席を取るよ」
 僕は、そう言って出席を取った。