スローライフ~第二章:自由なソラへ 04 | ニート脱出大作戦β

ニート脱出大作戦β

~ニートから抜け出す108の方法

 僕は、買い物を済ませると自由と一緒に自宅に帰った。
 家についたのは、8時少し前……
 晩御飯には少し遅いけれど僕と自由は、のんびりと晩御飯を作る。
 自由が歌う。
「美味しいバーグを作ろう。
 生きてるバーグを作ろう」
 自由は、均等に肉詰めに使うハンバーグの部分を均等に綺麗に作っていく。
 恥ずかしながら形を整えることに関しては、僕より自由のほうが上手だ。
「自由、相変わらず上手だね」
「うん!
 パパも早く上手にならないとお嫁さんが見つからないですよー」
「パパは、もう誰とも結婚しないよ」
「どうして?」
「ママを待ってるからだよ」
「ふーん。
 そっかー」
「うん」
「はい!
 出来上がり!
 お弁当の分も作ったよー」
「え?」
 自由が、そう言ってハンバーグに指を向ける。
「この小さいのが自由の分、この大きいのがパパの分」
 自由のこういう気使い誰に似たのかな。
 少なくても俺じゃないよね。
 かと言って母親にも似てはいない。
 ホント、誰に似てるんだろうね。
「パパ、元気ない?」
 自由が心配そうに僕の方を見る。
「大丈夫だよ自由。
 僕は元気いっぱいだよ」
「本当に?」
「うん、元気100倍パパンマンだよ」
「どれくらい元気?
 アンパンマンより元気?」
「さぁ。
 どうだと思う?」
「うーん。
 パパのアンバランサーは強いけれどアンパンマンのアンパンチは、もっと強いよー」
「パパ、負けちゃうの?」
「うーん」
 自由は、少し考える。
「しくしく」
「アンパンマンはね」
「うん」
「悪者しか攻撃しないの」
「そうだね。
 いい者のパパは、アンパンマンを殴り放題でアンバランサーで攻撃し放題だね」
「アンパンマンを焼いたらめーだよ!」
「なにを言ってるのかな?
 自由さん。アンパンマンの顔はジャムおじさんが焼いているのだよ?
 そして、僕の永遠のライバルはジャムおじさんさ……」
「どうして?」
「無償でひたすらパンを焼き続ける。
 パパは、そんな人になりたいんだ」
「じゃ、自由はバタコさんになるー
 パパの一番近くで一緒にパンを作るのー」
「うん。
 ありがとう」
 僕は、少し涙が出そうになった。