ニートライター亜金の事件簿・改~第九章:はじめてのお仕事03 | ニート脱出大作戦β

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~ニートから抜け出す108の方法


「もしもし」
亜金は、電話にです。
「御機嫌麗しゅうございます。
 クララですわ」
「うん」
「おめでとうございます。
 貴方が今回のターゲットに選ばれました」
「ターゲット?」
「そうですわ。
 貴方の魂貰います」
クララが、笑い声交じりにそう言うと電話を切った。
「今の電話の声……
 クララか?」
啓司が亜金に尋ねる。
「うん。
 次のターゲットは俺だって」
「そうか……
 まぁ、お前の能力はある意味最強だからな」
啓司が、そう言って亜金の方を見る。
「最強なのかな?」
「使いようによればな……
 そして、なんでも能力を吸収する橘もまた最強になりつつある」
「でも、どうして俺に電話なんてして来たんだろう?」
「宣戦布告とでもいうヤツじゃないのか?
 これだけ能力者がいればあいつらでも苦戦するのだろう」
「……そっか。
 でも、絶対王政の前に俺たちは足元にも及ばないよ?」
亜金がそこまで言った時、由香が言葉を放つ。
「それね、薫ちゃんが自分に任せてって言ってるの」
「由香ちゃん?
 いつからそこに?」
「最初からずっといたよ」
「……でも、薫ちゃんに任せることなんて出来ないよ」
「そうだね。
 流石にクララ相手に4歳の女の子を任せるなんて……」
御幸がそう言うと薫が、口を開いた。
「なら、見てみる??
 私の力……」
その場にいたもの全てがはじめて薫の声を聞いた。
「力って言霊だっけ?」
「うん」
「では、見せてもらおうか?
 お前の力を」
亜銀が、そう言って薫を睨む。
「みんな元気になりますように」
薫がそう言うと亜金たちの怪我が一瞬で回復した。
そして疲労なども回復した。
「あれ?
 なんか疲労感がなくなった?」
「これが、私の力……
 私と由香ちゃんでがクララって人を倒すわ」
「でも、子供に大ボスを当てる訳には……」
「大丈夫。
 私も行くから……」
そう言ったのは、理香だった。
「理香ちゃんもいたの?」
亜金は、驚きのあまりそんな言葉が出てしまった。
「うん。
 だから、お兄さんたちは他のベルゼブブのメンバーと戦ってほしいの」
理香がそう言うと亜銀が言う。
「わかった。
 任せる」
「任せるって、子供に何を任せてるんだよ!」
亜金が、怒る。
すると亜銀が笑う。
「大丈夫。
 信用できる助っ人をさっき呼んだ」
「助っ人?」
「ああ……
 恐らくそいつも肉弾戦においては、なかなかの力を持っている」
「信じていいんだな?」
「信じる信じないはお前に任せる」
亜銀は、冷たく言い放った。
「わかった……
 信じるよ」
「亜金は、橘勤を倒してくれ」
啓司がそう言うと亜金はうなずく。
「この気配……
 そろそろ来るぞ!
 各々、散会!」
源流才が、そう言うとそれぞれはその場をバラバラに離れた。
玉藻は亜金のあとを追った。
それぞれの戦いが始まる。