「今の気配はなんじゃ?」
源流才が、神社で倒れこんでいる亜金たちに尋ねた。
「ベルゼブブ……」
由香が、小さく呟く。
「由香ちゃん!それに薫ちゃんも……
主らベルゼブブにあったのか?」
源流才が、驚いた口調で尋ねた。
「うん。
でも、ボコボコだった。
ベルゼブブのメンバーが数人いた」
「亜金、主の力を持ってもベルゼブブは倒せぬか?」
「……うん。
あそこにクララって女の子がいて、そのこの命令には何故か従ってしまうんだ」
「それが、クララって娘の能力か?」
「……うん」
「恐らくその能力は、絶対王政じゃな。
どんなモノでもその命令には逆らえない」
「……うん」
亜金が力無く答える。
「主らが、死ななくてよかった」
「え?」
「その能力、命じれば自らの命を絶たせることも出来る。
それをしなかったと言うことは何か理由があるのかもしれんのう」
「……そっか」
「今日はこの神社で休むといい」
「ありがとうござます」
玉藻が、お礼を言った。
「ああ……
女人は、先に風呂に入るといい。
男共は、後で入る……
それでいいな?」
「ああ」
亜銀が、うなずく。
そして、亜金たちは山元神社で一晩過ごした。
――次の日。
テレビで亜金は知ることになる。
昨日の夜、大阪府警が謎の爆発により破壊されたことを……