ニートライター亜金の事件簿・改~第一章:千春の死04 | ニート脱出大作戦β

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~ニートから抜け出す108の方法



亜金と玉藻は、近所の霊園に向かった。
霊園に向かうとそこにはたくさんの幽霊たちが、集まって雑談会をしていた。
「お?
 亜金じゃねぇか!
 こんなところで、どうした?」
そう言って現れたのは、浮遊霊の源さんだった。
「あ、源さん。
 ちょうどいいところに……」
亜金が、そう言うと玉藻が目を丸くさせる。
「いるのか?
 なぁ?そこにいるのか?」
玉藻が、そう言って騒ぐ。
源さんは、見えない玉藻をいいことに下からスカートの下を覗こうとしていた。
「今ね、玉藻の下にいるよ」
亜金が、そう言うと玉藻はスカートを押さえた。
「みるな!」
「もう見た……
 水色のリボンじゃった」
源さんが、満足げな表情で答えた。
「そっか」
亜金は、そう言って少し顔を赤らめる。
「なにが『そっか』なのだ?」
玉藻は、そう言って亜金を睨む。
「なんでもない。
 それよりも千春の情報集めが先だよ」
「そ、そうだな……」
「源さん、千春知らない?」
「千春って亜金の幼馴染のかい?」
「うん」
「来てるぞ」
「え?
 誰かのお墓参り?」
亜金は、耳を疑った。
「どういうことだ?
 亜金!誰が墓参りに来てるのだ?」
「千春が、お墓に来てるんだって」
亜金が、そう言うと源さんが答える。
「いや、そうじゃない。
 まぁ、ついて来なされ」
源さんが、そう言ってゆっくりと歩きはじめる。
「う、うん……
 玉藻、源さんが千春の場所に連れて行ってくれるってさ」
「え?
 いるのか?」
「うん。
 そう見たい」
亜金が、頷くと源さんに千春の居る場所まで案内して貰った。
するとすぐそこに千春がいた。
「千春!」
亜金は、千春に声をかける。
しかし少し違和感があった。
千春は、泣いていた。
ずっと泣いていたためか目が真っ赤になっていた。
「あれ?亜金……?
 私のこと見えるの?」
「千春……
 もしかして……」
「うん……
 私、死んじゃったよー」
「亜金?
 千春ちゃんは、どこにもいないぞ?
 どういうことだ?」
「千春が、幽霊になってる……」
亜金の一言で、玉藻が凍り付いた。