「な、何をしている!?」
無が、道長を睨む。
「コヤツの呪いを解放した」
道長がそう言うと無が怒鳴る。
「呪いをかけたのか!」
「違うな」
道長は首を横に振った。
「道長様は、十五さんの呪いを解除したのです」
哀が答える。
「どう違うんっすか?」
後藤が、哀に尋ねる。
「十五さんは、呪いの呪いの部分。
理由はわかりませんが、人から避けられると言う能力のみ解放されていたのです。
今の十五さんは、立派な能力者です」
哀がそう言うと十五が答える。
「殴られたお腹が痛いだけで、なんの変化もなさげなんだけど……」
十五がそう言うと後藤が答える。
「まぁ、呪い持ちって能力があるだけでそれ以外は一般人と変わらないからな……」
「うん。
あとは呪いの工夫と日々の鍛練かな」
13も口を開く。
「そっか……
スーパーマンになれるわけじゃないんだね」
十五が残念そうにそう言うと13が頷いた。
「うん」
道長が、十五の頭を撫でながら言った。
「ちなみに十五の能力は、ソウルイートじゃ。
触れたものの魂を自由に抜くことが出来る。
触れることが出来れば十分なアタッカーとして活躍できるぞ」
「僕も戦えるのですか?」
十五の質問にタナトスが、答える。
「ソウルイートは、雑魚ちらし。
能力者には効かない場合もあるわ。
んで、アンタさえ鍛えれば触らなくても気合だけで周囲の魂を奪うようにもなれる。
最強の能力候補よ」
「最強……」
十五が笑う。
「さぁ、行くぞ。
亜金の奪還大作戦じゃ!」
道長が、そう言ってゲートをくぐる。
他のメンバーもあとに続いた。