暫く経つと13たちも目を覚ました。
全員が目を覚ましたところで無が、道長と手を組むこととその経緯を説明した。
「亜金……
モテモテでやんすね」
プレゲトンが、笑う。
「亜金の能力は、世界を滅ぼすことだって可能じゃからな」
道長が、無の後ろで言葉を放つ。
「でも、私はこのセクハラおやぢ嫌いかも……」
レテが、そう言うとタナトスも頷く。
「そうよね。
てごめとか今、使わないしね」
「うんうん」
タナトスの言葉にレテが頷く。
「はぁ……
話がそれるから、その話は今はやめ!」
清空が、そう言うと美幸が笑う。
「私は何処まで、話がそれるか興味あったるけどなぁー」
「姉さま……
今は、そんな話をしている場合では……」
遥がそう言うと玉藻も頷く。
「亜金が、脳みそだけになる前に助けないと……」
「脳みそ?」
玉藻の言葉に13が、目を丸くさせる。
すぐに玉藻が説明する。
「ああ。
奴らは従わない能力者の脳だけを取り出しそのまま生かす。
脳みそに電気信号を与え自在に能力のみを発生する装置を向こうは開発済みだ」
「それって取り込まれたらヤバいんじゃないのか?」
後藤がそう言うと、遥が答える。
「ヤバいってもんじゃないわ。
あんなの死んだものと同然……」
「と言うか、亜金の不食だっけ?
あれってそんなにヤバいものなのか?
不幸を喰われたらみんな幸せ……
それで、いいんじゃないのか?」
無がそう言うと道長がため息をつく。
「ワシの願い程度ならさほど世界に影響は与えん。
ワシの不幸は老いじゃからな……
だが、ギルドベルゼブブの幹部たちの不幸は平穏と平和じゃ。
世界の崩壊を望んでいるモノたちじゃ」
「それって……」
「奴らが亜金の不食を手に入れれば、戦争が始まるだろうな。
それもガチのな。
核ミサイルが、世界中を飛び回る世界になるかもしれない。
奴らは人を憎んでいる。
全ての生命を根絶やしにしても気が済まないくらいにな……」
清空は、そう言って息を吐いた。