この子13~第九章:闇を喰らう12 | ニート脱出大作戦β

ニート脱出大作戦β

~ニートから抜け出す108の方法



――猫鍋邸


「さて、ここが我が家よ」


遥がそう言って両手を広げる。
遥の後ろには大きな屋敷があった。


「先生ってお嬢様でやんすか?」


プレゲトンが、そう言うと遥は胸を張って言う。


「一応お嬢様産まれのお嬢様育ちよ!」

「お嬢様……
 いいな……」


プレゲトンがぼそりと呟く。


「と言うか、清空さんこの前、猫鍋研究所はほぼ崩壊状態だって言ってなかった?」


13の質問に遥が答える。


「壊されたのは研究所であって実家じゃないのよ。
 研究所は壊滅よ。
 でも、時期に復旧するわ……」

「じゃ、亜金君はどうなるの?
 猫鍋研究所が破壊されたから清空さんの所に行くことになったんじゃないの?」

「それは、亜金次第よ。
 あの子が清空さんの所に戻りたいって言ったら戻すしこの場所にいたいと言ったらぶん殴る。
 それだけよ」


遥が、そう言ってニッコリと笑う。


「そっか……」

「とりあえずあの博士の元にいたんじゃ、亜金の為にはならないわ……
 早く助けに行きましょう」


タナトスが、そう言って猫鍋邸に一歩入った。
するとすぐに警報が鳴る。


「あ……」


レテが小さな声をあげる。
すると沢山のシェパードたちがタナトスに向かって走り寄って来る。
タナトスが、鎌を召喚しシェパードたちに攻撃を仕掛けようとした時、遥が大きな声をあげる。


「マテ!」


するとタナトスとシェパードが動きを止める。


「え?
 なに?」


タナトスは、遥の方を見る。


「アンタたち、この人は私のお客さんなの!
 噛んだりしたらダメだからね!」


遥が、シェパードたちに向かって怒った。
するとシェパードたちは悲しそうな鳴き声をあげたあとその場を離れた。