「あれ?
十五は、知らなかったんだっけ?
俺らは、みんな呪い憑き。
まぁ、言ってしまえば超能力を持っているんだ」
後藤がそう言うと十五は、わかららないままも頷いた。
「まぁ、信じれないだろうがな……」
無が、そう言うと十五は何度も頷いた。
「でも、どうやって亜金を奪還するんでやんすか?」
プレゲトンが、13に尋ねた。
「なんにも考えてないよ。
力づくで奪い返すしかないね」
「そうだな……
考えるよりまずは行動と言う考えには賛成だが……
相手は猫鍋研究所だろう?
敵に回すとお前は良いかも知れないが俺たちは困る」
猫鍋研究所の道長博士の娘が、13たちが通う猫鍋高校の理事を務めている。
その娘の名前は、猫鍋 美幸。
「だろうね……
だから、僕ひとりで助けに行くよ」
「……そういう訳にもいかんだろう?」
無が、13の言葉に即答した。
「そう?」
13が、首を傾げる。
すると今度は、後藤が答えた。
「仲間を失うのはごめんだね」
「んー。
でも、君たちは学校を辞めたくないだろう?」
「そうだけど……
でも、亜金を助けたいって気持ちは同じだ」
後藤が、そう言うとプレゲトンが口を開く。
「私、亜金の為なら学校を辞めてもいいでやんすよ?」
「それは、ダメ!」
その声に13たちは驚く。
清空の声だったからだ。
「清空さん?」
13は、清空の方を見ると見知らぬ女性と白銀が傍にいた。
「美幸先生!」
プレゲトンが目を丸くさせる。
「じゃ、この人が理事長?」
13が、後藤に尋ねた。
後藤が頷いた。
「亜金奪還作戦をこれより開始するぞ!」
清空が、そう言うと美幸が声をあげる。
「あのバカ親父、亜金を独り占めする気なのよ。
そんなの許せない!」
「と言う訳で利害が一致しているから、今回はこの理事長は味方だ」
清空が、小さく笑うとプレゲトンが安堵のため息をついた。
「じゃ、安心でやんすね……」