亜金が運ばれプレゲトンと白銀がそれに付き添った。
その場には、数名の警察と十五と13だけが残される。
「……どうやって僕を助けてくれるの?」
十五が、13に尋ねる。
「さぁ?
助ける方法なんて沢山あるよ。
暴力、財力、権力。
君がイジメられていた方法は君を護る武器となる。
今の僕には、力も富もそしてある程度のコネがある。
君の1人や2人助けることなんて簡単なことなんだよ」
「どうして助けてくれるの?」
「さぁ?
僕は、マスターの指示に従うだけだよ」
13は、そう言って空を眺める。
十五も空を見る。
「マスターって誰……?」
「さぁ?
僕もよく知らないんだ」
「知らないのに言うこと聞くの?」
「仕事だからね……
仕事ってそういうモノだよ」
「そうなんだ……」
「うん」
「そっか……」
「うん」
暫くの沈黙が続く。
そして、十五が小さく呟く。
「あとで猫鍋君に謝らなくちゃ……」
「謝る?」
13が、首を傾げる。
「うん。
僕のせいで怪我しちゃったし……」
「亜金君は、君を助けたんだよ?
こういう時に使う言葉は謝罪じゃないよ」
「え?」
「お礼を言えばいいと思うよ」
「そっか……
そうだね……
そうする」
十五が小さく笑った。