この子13~第六章:闇よりも深き瞳を持つモノ10 | ニート脱出大作戦β

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~ニートから抜け出す108の方法


亜金が運ばれプレゲトンと白銀がそれに付き添った。
その場には、数名の警察と十五と13だけが残される。


「……どうやって僕を助けてくれるの?」


十五が、13に尋ねる。


「さぁ?
 助ける方法なんて沢山あるよ。
 暴力、財力、権力。
 君がイジメられていた方法は君を護る武器となる。
 今の僕には、力も富もそしてある程度のコネがある。
 君の1人や2人助けることなんて簡単なことなんだよ」

「どうして助けてくれるの?」

「さぁ?
 僕は、マスターの指示に従うだけだよ」


13は、そう言って空を眺める。
十五も空を見る。


「マスターって誰……?」

「さぁ?
 僕もよく知らないんだ」

「知らないのに言うこと聞くの?」

「仕事だからね……
 仕事ってそういうモノだよ」

「そうなんだ……」

「うん」

「そっか……」

「うん」


暫くの沈黙が続く。
そして、十五が小さく呟く。


「あとで猫鍋君に謝らなくちゃ……」

「謝る?」


13が、首を傾げる。


「うん。
 僕のせいで怪我しちゃったし……」

「亜金君は、君を助けたんだよ?
 こういう時に使う言葉は謝罪じゃないよ」

「え?」

「お礼を言えばいいと思うよ」

「そっか……
 そうだね……
 そうする」


十五が小さく笑った。