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ニート脱出大作戦β

~ニートから抜け出す108の方法

2012年12月23日





今日は、天皇の誕生日。

しかも日曜日。

明日は、イブで祝日。





ホテルとかは、満室なんだろうな。



独り身の俺には、関係ないことだけど……

なんか、虚しい。





クリスマスなんて死ねばいいのに……





「亜金。

 もう年末だな」





玉藻が、そう言って紅茶を口に運ぶ。





「そうだね」





俺は、そう言って水を口に運ぶ。





「仕事、今年もダメだったな」



「うん。

 でも、もしかしたら明後日、電話が来るかも知れないし」



「そう言えば、面接行ったんだったな」



「玉藻が行けと言ったんじゃないか」



「そうだったな。

 んでだ、蛭魔の事件の記事は書いたのか?」



「うん」



「ばっしり書いて提出しているよ」



「『ニートライター亜金の事件簿』不定期掲載。

 最近ちょっと人気が出てるんだよー」



「そうらしいな」



「これも杉浦さんのおかげかな……」



「お前の場合は、99%杉浦さんの努力の賜物だな」



「あはは。

 俺は、1%かぁー。

 玉藻は、辛口だなぁー」



「いや、残り1%は、私が尻を叩いているお蔭だ。

 感謝しろ!」





あぁ。

本当に辛口だ。

何故だろう、涙が出てきた。





「ふーんだ。

 爺ちゃんの遺産が無くなっても玉藻なんかやとってあげないもーんだ」



「その前に、雇えないだろう?

 亜金は、私の給与を知っているのか?」



「うーん。

 月16万くらい?」



「日当12000円だ」



「え?」



「休みがないからな、月に36万前後だ」



「いいなぁー」



「お前の今月いくら稼いだ?」



「この間の懸賞金、300万円だけかな……」



「懸賞金を除いて幾らだ?」



「0円……」



「ダメじゃないか。

 私の仕事は、お前の自立も含まれているんだからな」





ため息交じりに玉藻が、そう言うと俺は少し切なくなった。



俺は、今年で29歳……

そろそろしっかりしないとな。