まおうのえにっき:十八話 | ニート脱出大作戦β

ニート脱出大作戦β

~ニートから抜け出す108の方法

『えっと、大神君・・・

 緊張するのは、わかるけど、私が紹介してから君が自己紹介する方がいいんじゃないかな?』


担任の村井亜由は、おどおどしながら尊にそう、言った。


『そう言うモノですか・・・

 こう言うの、初めてですみません・・・』


亜由は、ため息をついた後に、尊の紹介をした。

すると、生徒の誰かが尊に尋ねた。


『はーい。万桜さんとはどんな関係なのですかー?』


なぜ、そんな質問を・・・


万桜はそう思ったが、尊はあっさりと答えた。


『幼馴染ですね。』


尊がそういうと、クラスの男子達は、所々で安堵のため息をついいるのが、万桜にもわかった。

その他にも、尊はいっぱい質問攻めに会っていた。

一時間目にも突入したが、その時間は担任の授業だった為、そのまま「尊への質問タイム」は続いた。


『じゃ、転校してきた理由は何ですかー??』


『・・・』


万桜はこの質問には、耳を傾けた。


なんて答えるのだろう・・・

まさか、仕事をサボる為とは、言うまい・・・。


『・・・の仕事の都合です。』


前半はちょっと聞こえなかったが、上手く誤魔化したのだろう。


『万桜さんとは同じマンションなのですか??』


万桜は思った、魔界に居た時、地上の田舎は、情報伝達が早いと聞いたのだが、まさかここまで早いとは思わなかったと・・・


『お隣さんです。

 あ、ちなみに俺は姉と同居しています。』


尊は聞かれていないのに、自分の事を話し出した。

恐らく、質問の内容を先読みして答えているのだろう・・・。

流石に、【願い神】だけあって、神力を惜しみなく使えるのだろう。

こんなくだらない事にまで、力を使っているのだから・・・。


尊への質問攻めは、一時間目終了まで続いた。