昼休み、万桜の周りに男子たちが集まっていた。
転校生特有の、質問攻め。
愛衣とは、どう言う仲なのか?
どこから引っ越してきたのか?
彼氏はいるのか?
趣味は何か?など等・・・
頃合を見計らってか、愛衣が、万桜をそこから
助け出し、食堂に案内してくれた。
『お疲れ様♪』
愛衣は、そう言うと万桜の前にお茶を入れてくれた。
その隣には令も居た。
『まさか、同じクラスにはなるとはな・・・』
零は万桜にそう言うと、クスリと笑った。
それを聞いた愛衣は、驚いたような顔で言った。
『えー?お兄ちゃんと万桜さんって知り合いだったの??』
『ああ、ちょっとね。』
万桜はそう言って誤魔化した。
昨日の事は、愛衣に知られてはいけない・・・。
そう思ったからだ。
『柊さんは、クラブには入るのかい?』
『いえ、まだ決めてないんです・・・』
零の質問に答えた万桜の返答を聞くと、愛衣はすかさず
こう言った。
『じゃ、私と帰宅部に入ろうよ♪』