真っ赤なお鼻のトナカイ~皆と違うからこそ頑張れた。 【8話】 | ニート脱出大作戦β

ニート脱出大作戦β

~ニートから抜け出す108の方法

クラースはシチューを作り終えると、
ルドルフがいる小屋にシチューを持っていこうと
外に出てみると、ゆらりゆらりと雪が舞い降りてきた、


クラース  『雪?』


―――そうか、明日はクリスマスなんだ…


クラースは少し鬱な気持ちになりつつも
ルドルフの小屋に入った。


クラース 『シチュー持ってきたよ?』


ルドルフ 『・・・』


クラースはシチューをルドルフの前に置くと
小さな声でルドルフに話しかけた。


クラース 『明日、クリスマスだね?』


ルドルフ 『・・・』


クラース 『僕も今年からプレゼントを配りに行かないと
      ダメなんだ・・・』


ルドルフ 『・・・』


クラース 『でも僕、ロバも馬も持ってないんだ…』


ルドルフ 『・・・』


クラースがどんなにルドルフに話しかけても返事はない
だけど、クラースはめげずに話しかける。


クラース 『よかったら、僕を乗っけてくれないかな??』


ルドルフ 『・・・』


クラース 『僕をソリに乗っけて引っ張ってくれないかな?』


ルドルフ 『やだ・・・』


クラース 『どうしてだい??』


ルドルフ 『だって僕の鼻は赤いから・・・』


クラース 『みんな気にしてないよ?』


ルドルフ 『僕が気にしているの・・・・』


クラース 『どうして?気にすることないじゃん!!』


ルドルフ 『クラースは赤くないからそんな事が言えるんだ』


クラース 『・・・・』


クラースはそっと立ち上がると小屋から出た。


【続く】