暖かい部屋に、暖かい毛布・・・
赤い鼻のトナカイが目を覚ますと、
目の前には暖炉があり、男の子が体を優しく撫でていた。
赤い鼻のトナカイはその男の子に名前を聞いた。
男の子はクラースと名乗った。
すると、クラースは赤い鼻のトナカイに名前を聞いた。
しかし、赤い鼻のトナカイは首を横に振った・・・
クラース 『もしかして、名前・・・
ないのか?』
赤い鼻のトナカイは首をゆっくりと縦に振った。
するとクラースはにっこりと笑いこういった。
クラース 『じゃ、お前は今日から俺の子分で
ルドルフだ!』
ルドルフ 『ルドルフ???』
クラース 『そう、ルドルフ!俺専用のトナカイだ!』
ルドルフ 『......か。』
ルドルフは最初何か言ったような気がしたが
クラースには声が小さくてわからなかった。
ルドルフは少しだけ寂しそうに笑うと
ゆっくりと目を閉じ再び眠りに着いた。
『僕はあと何回
ルドルフでいれるのかな・・・?』
ルドルフは心の中でそっと呟いた・・・