真っ赤なお鼻のトナカイ~皆と違うからこそ頑張れた。 【4話】 | ニート脱出大作戦β

ニート脱出大作戦β

~ニートから抜け出す108の方法

ある日、クラースの家に一匹のトナカイが迷い込んできた。
そのトナカイは、他のトナカイと違っていたのである。
赤い鼻を持つトナカイ・・・
そのトナカイは何者かに傷つけられたのか、傷だらけだった。

クラース 『どうしたんだ?お前・・・』

トナカイは答えない。

後ろからひょっこりとダンサーが覗き込んできた。

ダンサー 『どうしたんだい?クラース』

それに続いて、キューピットも現れた。

キューピット 『あらあら傷だらけじゃない・・・
        狼にでも襲われたのかしら???』

他の6頭のトナカイもその赤い鼻を持つトナカイの
周りに集まってきた。

すると赤い鼻のトナカイは怯えたように体を震わせ
8頭のトナカイの隙間から逃げようとしたが、
すぐに力尽き倒れてしまった・・・

クラースの耳に赤い鼻のトナカイの声が聞こえた。
小さな、小さな声だったけど、クラースの耳には確かに
聞こえた。

『くそ・・・どうして僕ばっかり・・・』

その声は、微かでいてそして寂しそうだった・・・


【続く】