蜻蛉は・・・・
夢を見る・・・・・
その夢を見たのだから・・・。
『夢を叶えたい』
だけど、
それは絶対に許されない夢・・・・・・。
長く生きよう・・・・。
かげおうは・・・・。
自分の命の短さを・・・。
ただ・・・。
ただ・・・・。
恨む事しか知らなかった夢・・・。
自分の心を捕らえ・・・。
励ましてくれた・・・。
あの人の夢・・・・・。
もしも、この願いが叶うのなら・・・・。
僕にもう一度目を下さい。
もう一度だけあの人の姿を見たいから。
僕にもう一度耳を下さい。
もう一度だけあの人の声が聞きたいから・・・
僕に口を下さい。
あの人ともう一度話がしたいから。
僕に腕を下さい。
あの人を思いっきり抱きしめてみたいから・・・
僕に下さい。
僕にないものを総べて下さい。
僕にも幸せを少し下さい・・・・。
僕はかげろう・・・・。
もうすぐ、僕の命は消えるだろう・・・。
だから、最後にもう一度だけ貴方に会いたい・・・。
でも、貴方に会えることはもうないだろう・・・
だから僕は、夢を見る・・・。
僕は、小さな小さな夢を・・・
『もう、探しつかれたな』
蜻蛉は眠りに就いた・・・。
小さな小さな幸せを見るために・・・
ゆっくりと、ゆっくりと・・・
そして、小さく・・・
蜻蛉は夢を見た。
小さな小さな幸せな夢を・・・
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昔、書いた蜻蛉の夢を少し書き直して見ました^^