【FF5】相棒の恋愛に口を出したがるバッツうぜぇ【お頭】
クラウザーさんのSSうpしましたー☆
もう、何て言うか、残念なイケメンが大好きな三井です!!
バニーちゃんとか、雪男とか、御堂部長とか、変態ナップルとか、戦人とか、ギルバートとか!!
大好きですともぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!
(´フ`〟)/萌え☆
傍から見たらどう見てもギャグなのに本人大真面目ってのがほっこりして好きです☆
爆笑ですともwww
【FF5】相棒の恋愛に口を出したがるバッツうぜぇ【お頭】
※バツxファリではありません。
※バッツは相棒が大好きです。愛してると言ってもいいね!!
※時間軸はED後になります。リックスでのんびりしてるバッツはたまに仲間に会いに行ってたようです。
※バツxファリではありませんが、ファリスの→は察してください。
↓
↓
通いなれた洞窟を抜けると、よく見た顔が俺を迎えてくれた。
「よく来たな、バッツ!」
ファリスは相変わらずのお頭スタイルで、ぱっと見は未だに男にしか見えずに、俺は内心で苦笑いした。
多分コイツが男に見えるのは中身の問題なんだと思う。なにしろこのお頭はそこらの男よりも頼りになる性格をしているのだから。
「久しぶりだな、ファリス!
お前が城に居ついてくれないって大臣がぼやいてたぞ?」
ここに来る前に寄ったタイクーン城での様子を思い浮かべて自然と笑みが浮かんでくる。
「俺には俺なりの考えがあるんだ、ほっといてくれ……。というか、レナが立派に国を治めてるんだから俺はこっちにいたっていいだろうに……、はぁ……」
口を尖らせながらも、やはり嬉しいのだろう。ファリスの頬が少し赤くなっていた。ほんとに素直じゃないな、こいつは。
「そう言ってやるなって。お前が来るのを心待ちにしてるみたいだぞ?
まぁ、気が向いたら遊びに行ってやれよ」
「………、あぁ。
……………気が向いたらな」
その台詞は前にも聞いたが、やっぱり直接引っ張っていくしかないのかもしれないな。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「で、最近は大人しくしていたと思ったが、また旅を始めるのか?」
出されたコップを受け取ると、そっと口をつける。
「あ、わかった?」
「当たり前だろ?
聞かなくてもわかるよ、お前のことだからな」
「ファリス……」
意外な言葉に不覚にも感動した。
普段ツンツンしてるドSの言葉とは思えないセリフだ。ほんとに感動した。
………………ほんとに感動したんだけどな。
「お前……、ここに付いた途端ボコの顔ガン見してすっごいイイ笑顔で手まで振ってただろ。なのにすぐに傍に寄らないで俺のとこまで来たじゃないか。それでわかったんだよ」
言ってる内容はわかるんだけど、話してる本人の顔が荒んでるというか、すっごい睨まれてるっていうのは何でなんだ……?
俺には心当たりがない!
「………なんでー?」
怒った顔した原因を問いかけたつもりだったのだが、ファリスは別の意味にとったらしく已然と怖いオーラを出しながら続けた。
「ボコ大好きなお前がほっといてこっちに来たってことは、焦らなくても後でずっと一緒にいれるんだから、でもまぁとっとと話を済ませて思う存分いちゃつこうぜーー!!……………ってことだろ?
………違うか、バッツ?」
最後は満面の笑顔でしめたファリスが怖い。本気で怖い……!!
ねぇ俺なんかしたの!!?
「はは、合ってる合ってる!!
よく見てるんだなー、お前」
正直な話、これ以外に口に出せなかった雰囲気でした。いくら俺でもこの流れで『いや、それ違うぜーwwざーんねーーん!!』とは言えなかった。
お頭怖い、まじ怖い!!
とか考えてたら、ファリスが急に驚いた顔で見つめてきた。
おー、こいつの素で驚いた顔は久しぶりに見たな!
「………、ん?」
その顔は可愛いと思うが、なんなんだ?
「え?」
また俺が何かしたの?
内心びびりまくってるから早く教えてくれ!!
「お前………、あれは見せつけてたんじゃないのか?」
ファリスが呆れたのかどうしたのか、半ば可哀そうなものを見るような目をしてこっちを見た。
…………あれって?
「へ?……何が?」
「何でもない……………、はぁ……」
盛大に溜め息をつくと、ファリスは子分に酒を持ってくるように頼んでいた。
どうやら酒を飲まなきゃやっていられないようだが、…………………どうしたんだろ、アイツ?
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
出てきた酒を貰いつつ、俺は一番の関心ごとを問いただした。
「でさぁ……、気になってることがあるんだけど聞いていいか?」
因みにファリスはいい感じに酔いが回ってきてるのか、先程の微妙な視線はされなくなって心底ほっとしてる。
安心して問いただせるというものだ。
「なんだ、改まって?
答えられることなら構わんぞ」
結構重要なことなのだが、ファリスはそうは思っていないようでテーブルに足をかけたままだ。
………ここでテーブルをずらしたら怒られるかなぁ……?
………うん、やめとこう。
それにしても、なんか緊張するというか、聞きづらいっていうか聞きたくないっていうか………。
「……………その、……あーー…」
もだもだしてたら怒られた。
「はっきり言え、うっとおしい」
ええいっ、ままよ!!!
「~~~~~~っ、その!!
あそこでチョコと仲良くしてるのって一体どこの馬の骨なんだ!!?」
よしっ、言えた!!
はぁー、緊張したーーww
あ、チョコっていうのはボコとココの娘だ。
可愛いぞー、ほんとに可愛いぞー!!
さすが俺のボコの娘!!
「……、最近見るやつだな……。
近くの群れの奴みたいだが………、おい、そこの馬鹿。
親の仇を見るような眼でガン見するな!!お前の将来が心配になるだろう!!もうなってるが!!!」
思い出すように口に出したファリスが、俺の表情に気づいて焦って叱りだした。
あれ?すっげぇひでえこと言われてないか?
だが今はまったく気にならない。
「しかたないだろうっ!!俺はショックなんだよ!!」
「何がだ!?」
俺は顔を歪めながら思いを吐き出した。
今思い出しても胸が痛くなるほどだが、そのままの気持ちを口にした。
「アイツの時は仕方がなかった……。俺はアイツから遠く離れてしまってたわけだから……。
アイツが…、ボコが愛しい存在を見つけて仲良くするのを止めれるわけがないし、そんな権利もない……っ!!
でも、そうならせめてボコの子供の時はと思っていたのに……っ」
ヒートアップする俺をおいて何故かファリスの目が死んだ魚みたいになってる気がした。
あれ?なんで?まぁ、いいけどっ、それどころじゃないから!!
「思ってたのにぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
どうして俺は二度も同じ過ちを繰り返してしまったんだ!!?
自分で自分が信じられない……っ!!
「チョコォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「うるさい、耳に響く!ボリューム落とせ馬鹿!!」
泣き叫ぶ俺にファリスが渾身の力でチキンナイフを振り下ろした。痛い、すごい痛い…っ!
使ってるのがお頭だからナイフの攻撃力はほぼゼロだけど、鈍器になってるから痛いものは痛い。
でもって、視線も痛い!!
「冷たいぞっ、ファリス~~っ!!」
仲間が傷ついてるんだから、ちょっとくらいはなぐさめてくれよーーっ!!
「うるさいっ、このチョコボ馬鹿め!!」
あ、後ろの方で様子を窺ってた子分の皆がファリスを宥め始めた……。
やっぱり相当怒ってるんだな……。
なんでだよ!!?
っていうか……っ、
「チョコボを愛して何がいけない!!?」
チョコボ馬鹿で何が悪い!!
お前だってレナ大好きじゃないか!!
妹大好きじゃないか!!
なら俺が相棒大好きでも怒られるいわれはねぇぞ!!!
「それにアイツとは…っ、ボコと俺は親友だというのにアイツの恋の成就を俺は見守ることができなかったんだ!!!
好きなやつが出来たら教えてくれよって言ってあったのにぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
あぁ、やばい。
なんか涙が止まらなくなってきた……。
苦楽をともにした相棒の恋愛相談にものれないなんて俺はなんて薄情な相棒なんだ……っ!!
ってか、もう……っ!!
「チョコはまだ嫁には出さねぇからなぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
………今日は厄日か?
本当なら今日はレナのところに邪魔しに行こうかと思ったのに、仕事の都合で行けなくなるし、この意味がわからないチョコボ馬鹿はやってくるし………。
変な具合に酔いが回ったバッツを見ながら、ファリスは嫌そうに溜め息をついた。
もう少し話をしてみたかったが、ここまで悪酔いしては何も通じないだろう……。
あぁ……、厄日か。
まったく……、チョコボと恋愛相談なんかよりも自分の恋愛事情を察してほしいが、………まぁ無理だよな。
傍に控えてる子分達に目をやると、疲れた声であるものを持ってくるように指示する。
「……………おい、だれか樽に水汲んで持ってきてくれないか?
埒があかないから水ぶっかけて黙らせたい……」
水くらいじゃ正気に戻らないかもしれないが、その時は樽でぶっ叩けはどうにかなるだろう。
バッツなら大丈夫だ、俺は信じてる!!
………というか、
「親友の恋路を見守れないなんて、俺はなんて薄情者なんだ……っ!!」
どうして今日に限って鬱憤晴らそうとした相手に鬱憤溜めさせられてんだよ!!
新参の商売敵といいっ、新入りの子分といいっ、このチョコボ馬鹿といい!!!
「………あーもうっ、うるせぇ!!
チョコが選んだ相手なんだからゴチャゴチャ言ってんな!!呪おうとしてないで、ちゃんと祝ってやれよ!!」
「誰が可愛いチョコが好きなやつを呪ったりするかよ!!見くびんな!!
こうして全力で睨んでるだけにとどめてるだろう!?」
もう本当に……、泣けてくる……っ!!
どうして俺はこんな馬鹿に好意を持ってしまったのか……、あぁ、もう、不毛すぎるだろ!!
「…………なぁ、バッツ……。
お前はなんでチョコボに向ける青春脳の5分の1だけでも自分に向けてくれなかったんだ………?」
お頭の呟きは当然のごとく酔っ払いには届かず、アジトに虚しく響くばかりだった。
END
クラウザーさんのSSうpしましたー☆
もう、何て言うか、残念なイケメンが大好きな三井です!!
バニーちゃんとか、雪男とか、御堂部長とか、変態ナップルとか、戦人とか、ギルバートとか!!
大好きですともぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!
(´フ`〟)/萌え☆
傍から見たらどう見てもギャグなのに本人大真面目ってのがほっこりして好きです☆
爆笑ですともwww
【FF5】相棒の恋愛に口を出したがるバッツうぜぇ【お頭】
※バツxファリではありません。
※バッツは相棒が大好きです。愛してると言ってもいいね!!
※時間軸はED後になります。リックスでのんびりしてるバッツはたまに仲間に会いに行ってたようです。
※バツxファリではありませんが、ファリスの→は察してください。
↓
↓
通いなれた洞窟を抜けると、よく見た顔が俺を迎えてくれた。
「よく来たな、バッツ!」
ファリスは相変わらずのお頭スタイルで、ぱっと見は未だに男にしか見えずに、俺は内心で苦笑いした。
多分コイツが男に見えるのは中身の問題なんだと思う。なにしろこのお頭はそこらの男よりも頼りになる性格をしているのだから。
「久しぶりだな、ファリス!
お前が城に居ついてくれないって大臣がぼやいてたぞ?」
ここに来る前に寄ったタイクーン城での様子を思い浮かべて自然と笑みが浮かんでくる。
「俺には俺なりの考えがあるんだ、ほっといてくれ……。というか、レナが立派に国を治めてるんだから俺はこっちにいたっていいだろうに……、はぁ……」
口を尖らせながらも、やはり嬉しいのだろう。ファリスの頬が少し赤くなっていた。ほんとに素直じゃないな、こいつは。
「そう言ってやるなって。お前が来るのを心待ちにしてるみたいだぞ?
まぁ、気が向いたら遊びに行ってやれよ」
「………、あぁ。
……………気が向いたらな」
その台詞は前にも聞いたが、やっぱり直接引っ張っていくしかないのかもしれないな。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「で、最近は大人しくしていたと思ったが、また旅を始めるのか?」
出されたコップを受け取ると、そっと口をつける。
「あ、わかった?」
「当たり前だろ?
聞かなくてもわかるよ、お前のことだからな」
「ファリス……」
意外な言葉に不覚にも感動した。
普段ツンツンしてるドSの言葉とは思えないセリフだ。ほんとに感動した。
………………ほんとに感動したんだけどな。
「お前……、ここに付いた途端ボコの顔ガン見してすっごいイイ笑顔で手まで振ってただろ。なのにすぐに傍に寄らないで俺のとこまで来たじゃないか。それでわかったんだよ」
言ってる内容はわかるんだけど、話してる本人の顔が荒んでるというか、すっごい睨まれてるっていうのは何でなんだ……?
俺には心当たりがない!
「………なんでー?」
怒った顔した原因を問いかけたつもりだったのだが、ファリスは別の意味にとったらしく已然と怖いオーラを出しながら続けた。
「ボコ大好きなお前がほっといてこっちに来たってことは、焦らなくても後でずっと一緒にいれるんだから、でもまぁとっとと話を済ませて思う存分いちゃつこうぜーー!!……………ってことだろ?
………違うか、バッツ?」
最後は満面の笑顔でしめたファリスが怖い。本気で怖い……!!
ねぇ俺なんかしたの!!?
「はは、合ってる合ってる!!
よく見てるんだなー、お前」
正直な話、これ以外に口に出せなかった雰囲気でした。いくら俺でもこの流れで『いや、それ違うぜーwwざーんねーーん!!』とは言えなかった。
お頭怖い、まじ怖い!!
とか考えてたら、ファリスが急に驚いた顔で見つめてきた。
おー、こいつの素で驚いた顔は久しぶりに見たな!
「………、ん?」
その顔は可愛いと思うが、なんなんだ?
「え?」
また俺が何かしたの?
内心びびりまくってるから早く教えてくれ!!
「お前………、あれは見せつけてたんじゃないのか?」
ファリスが呆れたのかどうしたのか、半ば可哀そうなものを見るような目をしてこっちを見た。
…………あれって?
「へ?……何が?」
「何でもない……………、はぁ……」
盛大に溜め息をつくと、ファリスは子分に酒を持ってくるように頼んでいた。
どうやら酒を飲まなきゃやっていられないようだが、…………………どうしたんだろ、アイツ?
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
出てきた酒を貰いつつ、俺は一番の関心ごとを問いただした。
「でさぁ……、気になってることがあるんだけど聞いていいか?」
因みにファリスはいい感じに酔いが回ってきてるのか、先程の微妙な視線はされなくなって心底ほっとしてる。
安心して問いただせるというものだ。
「なんだ、改まって?
答えられることなら構わんぞ」
結構重要なことなのだが、ファリスはそうは思っていないようでテーブルに足をかけたままだ。
………ここでテーブルをずらしたら怒られるかなぁ……?
………うん、やめとこう。
それにしても、なんか緊張するというか、聞きづらいっていうか聞きたくないっていうか………。
「……………その、……あーー…」
もだもだしてたら怒られた。
「はっきり言え、うっとおしい」
ええいっ、ままよ!!!
「~~~~~~っ、その!!
あそこでチョコと仲良くしてるのって一体どこの馬の骨なんだ!!?」
よしっ、言えた!!
はぁー、緊張したーーww
あ、チョコっていうのはボコとココの娘だ。
可愛いぞー、ほんとに可愛いぞー!!
さすが俺のボコの娘!!
「……、最近見るやつだな……。
近くの群れの奴みたいだが………、おい、そこの馬鹿。
親の仇を見るような眼でガン見するな!!お前の将来が心配になるだろう!!もうなってるが!!!」
思い出すように口に出したファリスが、俺の表情に気づいて焦って叱りだした。
あれ?すっげぇひでえこと言われてないか?
だが今はまったく気にならない。
「しかたないだろうっ!!俺はショックなんだよ!!」
「何がだ!?」
俺は顔を歪めながら思いを吐き出した。
今思い出しても胸が痛くなるほどだが、そのままの気持ちを口にした。
「アイツの時は仕方がなかった……。俺はアイツから遠く離れてしまってたわけだから……。
アイツが…、ボコが愛しい存在を見つけて仲良くするのを止めれるわけがないし、そんな権利もない……っ!!
でも、そうならせめてボコの子供の時はと思っていたのに……っ」
ヒートアップする俺をおいて何故かファリスの目が死んだ魚みたいになってる気がした。
あれ?なんで?まぁ、いいけどっ、それどころじゃないから!!
「思ってたのにぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
どうして俺は二度も同じ過ちを繰り返してしまったんだ!!?
自分で自分が信じられない……っ!!
「チョコォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「うるさい、耳に響く!ボリューム落とせ馬鹿!!」
泣き叫ぶ俺にファリスが渾身の力でチキンナイフを振り下ろした。痛い、すごい痛い…っ!
使ってるのがお頭だからナイフの攻撃力はほぼゼロだけど、鈍器になってるから痛いものは痛い。
でもって、視線も痛い!!
「冷たいぞっ、ファリス~~っ!!」
仲間が傷ついてるんだから、ちょっとくらいはなぐさめてくれよーーっ!!
「うるさいっ、このチョコボ馬鹿め!!」
あ、後ろの方で様子を窺ってた子分の皆がファリスを宥め始めた……。
やっぱり相当怒ってるんだな……。
なんでだよ!!?
っていうか……っ、
「チョコボを愛して何がいけない!!?」
チョコボ馬鹿で何が悪い!!
お前だってレナ大好きじゃないか!!
妹大好きじゃないか!!
なら俺が相棒大好きでも怒られるいわれはねぇぞ!!!
「それにアイツとは…っ、ボコと俺は親友だというのにアイツの恋の成就を俺は見守ることができなかったんだ!!!
好きなやつが出来たら教えてくれよって言ってあったのにぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
あぁ、やばい。
なんか涙が止まらなくなってきた……。
苦楽をともにした相棒の恋愛相談にものれないなんて俺はなんて薄情な相棒なんだ……っ!!
ってか、もう……っ!!
「チョコはまだ嫁には出さねぇからなぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
………今日は厄日か?
本当なら今日はレナのところに邪魔しに行こうかと思ったのに、仕事の都合で行けなくなるし、この意味がわからないチョコボ馬鹿はやってくるし………。
変な具合に酔いが回ったバッツを見ながら、ファリスは嫌そうに溜め息をついた。
もう少し話をしてみたかったが、ここまで悪酔いしては何も通じないだろう……。
あぁ……、厄日か。
まったく……、チョコボと恋愛相談なんかよりも自分の恋愛事情を察してほしいが、………まぁ無理だよな。
傍に控えてる子分達に目をやると、疲れた声であるものを持ってくるように指示する。
「……………おい、だれか樽に水汲んで持ってきてくれないか?
埒があかないから水ぶっかけて黙らせたい……」
水くらいじゃ正気に戻らないかもしれないが、その時は樽でぶっ叩けはどうにかなるだろう。
バッツなら大丈夫だ、俺は信じてる!!
………というか、
「親友の恋路を見守れないなんて、俺はなんて薄情者なんだ……っ!!」
どうして今日に限って鬱憤晴らそうとした相手に鬱憤溜めさせられてんだよ!!
新参の商売敵といいっ、新入りの子分といいっ、このチョコボ馬鹿といい!!!
「………あーもうっ、うるせぇ!!
チョコが選んだ相手なんだからゴチャゴチャ言ってんな!!呪おうとしてないで、ちゃんと祝ってやれよ!!」
「誰が可愛いチョコが好きなやつを呪ったりするかよ!!見くびんな!!
こうして全力で睨んでるだけにとどめてるだろう!?」
もう本当に……、泣けてくる……っ!!
どうして俺はこんな馬鹿に好意を持ってしまったのか……、あぁ、もう、不毛すぎるだろ!!
「…………なぁ、バッツ……。
お前はなんでチョコボに向ける青春脳の5分の1だけでも自分に向けてくれなかったんだ………?」
お頭の呟きは当然のごとく酔っ払いには届かず、アジトに虚しく響くばかりだった。
END