5月10日(術後10日目)

 

術後眠れない日々を過ごしていましたが、一番の快眠を得ることができました。

左手にずっと握りしめていた玉はいつの間にかとれていました。

看護師さんの配慮で朝早く病室に戻してもらいました。

この日は日曜日でしたが、担当医の先生方が4人とも来られていました。

 

ついにギブスがとれました。

左手はしびれはあるものの動かせるので安心しました。

カニューレの付け替えがありました。

ふたをすると声を出せるタイプのものに変わりましたが、唾液があふれてきて水中でしゃべっているように感じました。

うれしい半面、こんな声しか出せないのかとショックでした。ショボーン

痰は吸い上げ出すのが望ましいと言われました。意識して吸い上げるようにしたところ、少しずつ自分で痰を出すことができるようになりました。

 

ギブスがとれたので浴衣ではなく上下がある寝巻を持ってきてほしいと頼みました。

これで遠山の金さんではなく、ふつうの人間らしい姿になれました。ニコニコ

 

新しいカニューレとは付き合うのが大変でした。呼吸が苦しくなって、いびきのような寝息のような音が出ることがあるのです。痰を吐き出したらよくなることもあれば、よくならないときもありました。

息をする上では前のカニューレの方が楽でしたが、前の大きなカニューレには戻りたくありませんでした。

 

昼前に母が大きなバッグをさげて面会に来てくれました。

ティッシュ3箱とおむつ、大きめのクロックスを取り出してくれました。

おむつは病院のを借りていたので、持ってくるように言われたそうです。。

母の日なのに申し訳なく感じました。人生で2度も母に育ててもらっていると思いました。

 

日に日に空腹感が増し、「早く食べたい!」という欲求がこみ上げてきました。

‟患者様の皆様、夕食の準備が整いましたので…”というアナウンスがつらかったです。私の部屋には流さないでほしいと思いました。

テレビが空腹感を一層強めました。

食べ物のCMがびっくりするほど多いのです。

あれも食べたい、これも食べたいという満たされない欲求があふれてきました。

鉄腕DASHの0円食堂を見ていたら気分が悪くなりました。ガーン

痰がどんどん出てきて呼吸が乱れ、ギブアップ寸前の状態でした。

でも、うまくいかなかったときは前のカニューレに戻すと言われていたので、意地でもSOSは出しませんでした。

 

ギブアップしたわけではないけれど、消灯前になると前のカニューレに付け替えられました。

息がしやすくてホッとした半面、前のカニューレはのどが痛くなりました。

消灯後に回復室に移動し、ラジオを聞きながら過ごしました。