ネットで調べると、舌癌の場合は、耳鼻咽喉科か口腔外科が窓口だと書かれていました。

私は40年くらい歯医者には行っておらず、おそらく虫歯だらけだろうと思っていたので、近所の歯医者さんで、口腔外科の看板も出ていて、評判のいいところに行くことにしました。

3月22日のことでした。


「これはよろしくない。形が悪い。口内炎はふつう丸い形だけど、カリフラワーが這ったようになっている。私はまだ診たことはないけど、癌になりかけているか、癌になる一歩前かもしれない。紹介状を書きましょう。念のためっていうこともありますからね」と先生から言われました。


「やっぱりそうか?」とショックでしたが、皆様方のブログを読ませていただくと、誤診や見落としが結構あることがわかり、私はいい先生と出会うことができて、恵まれていたと思います。


歯医者行ってない歴40年だと伝えると「え、40年?レジェンドですね」と笑われました。

その後、歯科衛生士さんからびっくりするほどの大量の歯石をとってもらいました。

23日もその歯医者さんに行って歯石を大量にとってもらいました。


3月24日に紹介先の大学病院を受診しました。

何人かの先生が診察した結果、チーフのH先生からこれはよろしくないようなことを言われました。

念のため、CT、エコー、MRI、組織検査を受けるように言われましたが、“念のため”という言葉は“もしも癌でなかったら”という意味であることに後で気づきました。


その日の15時から造影剤CT検査を受けることになり、造影剤検査を受けられるかどうか判断するための血液検査を受けました。

「ネコマタさんは利き手はどちらですか?」と聞かれて「右手です」と答えましたが、「これからはネコマタさん、左手からは採血しないでくださいね」と言われました。

「なぜ?」とそのときは意味がわかりませんでした。


3月31日「検査の結果悪性です。つまり癌です」とH先生が言いにくそうにしながら言われました。MRIの画像を次々に見せられて、「ほら、ここに陰があるでしょ」などと説明されました。

いわゆる告知なのですが、不思議なことに動揺はあまりしませんでした。

「やっぱりそうだったんだ」と原因がわかってすっきりしました。


告知されたことよりも、PET/CTと胃カメラを追加された方がショックでした。

これまでいくつもの検査を受けてきたのに、また検査?もうたいがいにしてほしいと思いました。


家族のことを聞かれたのもつらかったです。私は一人暮らしで、県内に両親がいるのですが、80過ぎた両親にショックを与えたくなかったのです。

こっそり治療したかったのですが、入院や手術となるとそうもいかないことを何度も言われるのです。


両親には思い切って告白したところ、「え?お前舌にできたのか?俺と同じように直腸癌になるものと思っとった」と親父から言われ、少しホッとしました。

親父も癌経験者だったので。

だけど問題は…