まず合格された方はおめでとうございます。
新カリキュラムの下、初めて施行された試験ということで、
過去問の傾向から外れた問題が多く、苦労された方が多いと思います。
合格点が得点率48%という数字にもそれが表れていますね。
問題も類似問題の多さが指摘されており、
作問側の苦労も見て取れます。
一方で、合格をされたにも関わらず、
50%以下の得点率で合格したことについて複雑な感情を抱く方や、
高得点で合格したことをバカバカしく感じるという方を少なからずお見かけします。
国試で合格者がこのような反応を示すことは、
今まで見たことがないので少々驚いています。
そんな風に受け取めなくてもよいのにな、
と肩のひとつも叩きたくなりますね。
今回の結果については、かなり強い補正をかけてもなお、
合格率を50%~60%程度に収めたいという試験センターの強い意志が感じ取れます。
今後もしばらくはこの数字で推移していくことでしょう。
合格率というのは施行側の裁量次第なので、
受験者がどうこうできるものではないですが、
過去と比べて大幅に上昇した最近の合格率について、
「資格の価値が下がる」
という声が一定数存在します。
このことについて、
資格の持つ本来的な価値が下がるというよりは
過去の合格者からすれば感情的に
「面白くない」
ということなんだと思う。
この気持ちはわからなくはないです。
なぜなら私も面白くないからw
私は2021年に合格しましたが、
前年に1度落ちています。
10人のうち3人しか合格しない試験に、
自分ごときが合格するはずがないという不安と自信のなさから、
真面目に勉強をする気が起こらず、
当日もなんの緊張感も覚えないまま1点差で不合格でした。
私に社会福祉士受験を強く薦めていただいた恩人の言葉を思い出し、
そこから一念発起して合格をしました。
今までで一番緊張した試験は介護福祉士でしたが、
合格して一番嬉しかったのは行政書士や宅建よりも社会福祉士でした。
多分一番勉強したのも社会福祉士です。
だから
「資格の価値が下がる」
と言っている人の多くは、
資格そのものの社会的価値云々というよりも、
過去イチで頑張って30%の枠内に入った、
自分の努力や成功体験の価値まで下がるのでは?
という幻想に苛立っているのだと思う。
社会福祉士資格の本来的な価値はそこではないと重々承知しつつ、
自分自身からして複雑な感情の隆起は抑えようがない。
理屈ではなく感情ですから、もうそういう人はしょうがないのです。
職場でマウントを取ってこない限り放っておきましょう。
いずれにしても、今回社会福祉士を合格された方はおめでとうございます。
しばらくはご自身を精一杯労ってあげてください。