今どき「IT時代」などという表現は… | ねこままのブログ

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誰に話すとも無い、自分の心の中の声です。

息子は、eスポーツに打ち込んでいる不登校の中学生。


遊びでやっているのではなく、スポーツとして真剣に打ち込んでいるから、別にゲーム依存症ではないし、学校は、大学や専門学校などとは違う、「全体主義でお仕着せの、型に嵌った集団教育」という義務教育のシステムに全く納得できず馴染めずその辺がどうしても本人自身にとって心身にも影響する弊害となり生理的に行けなくなったため、そこを心身を壊してまで我慢して無理やり行くことを諦め、自分の将来を真剣に考え、自分らしく真面目に努力をしているのだ。


今日、担任の先生から「登校支援体験活動『eスポーツ体験会』のご案内」というプリントを頂いた。

「eスポーツ体験会なんて、もう今更かも知れませんが」ということだったけれども、本人がeスポーツをやっているということで、少しは何か得るものでもあれば…と持ってきてくださった。常に寄り添って行動してくださる、その思いと行動はとても有難く感じ、いつも担任の先生には心から感謝している。


担任の先生はさておき、改めてその「登校支援体験活動『eスポーツ体験会』のご案内」というプリントを読んでみる。プリントの発行元は教育委員会の教育相談課長となっている。

対象は小5〜中2の児童生徒と保護者で、必ず保護者も参加することになっている。

開催時間は13:00〜16:10で、最初にわざわざ開会式があり、それから子ども向けに「ネットリテラシー、ゲームとの付き合い方」の講演と、保護者向けに「IT時代の子育て〜ゲームとの付き合い方~」という講演がある。それから質疑応答があって、トイレ休憩があって、それからようやくeスポーツ体験会とPC組み立て体験会が行われる…というプログラムだ。


ネット社会になってから、もう30年近い。それを未だ「IT時代」と表現し、「eスポーツ体験会」と言いながら、結局は不登校児をeスポーツという言葉で釣って登校させようという、単なる登校への誘導という意図がそのまんまであからさまな企画である。


しかも、その案内の文章の中に「ゲームを悪者と決めつけず」などという言葉が出てくる時点で、そもそもの前提が「ゲーム=悪者」というところがスタート地点であることを表しているし、講演内容もゲームを推奨するよりも出来ればやめさせたいという意図がスケスケに透けて見え、「eスポーツの推奨や推進」とは真反対なベクトルで、結局eスポーツに対しては全く前向きではなく、非常にネガティブな方向性のテーマになっている。


残念ながら、親子共々、このようなeスポーツをネガティブに捉えた登校支援企画にはやはり、それぞれの貴重な時間を長時間割いてまで参加する気にはならない。


なぜ、こんな発想の根本が今の時代にそぐわない、また子どもの心理にも寄り添わない、子どもに対して上から目線で支配的な意識が根本にある企画が、平気で立案できるのか。


子どもたちに向き合う義務教育の関係者にしても親にしても、大人達の頭は少し、化石化しつつあるのではないか?という疑問が拭えない、そんな思いを抱いた私。