私にとって夏の美少女といえばノブスクリーンさんだ

 

 

 

2010年08月25日

「白い麦わら帽子の少女の絵」

 

大学生のころ

その頃付き合っていた女性と、ある夜中に 居酒屋とスナックの中間のような冴えない 照明の暗い店に入った

初めての店で 場所もよく覚えていない

ただ彼女の姉がオーケストラのバイオリン奏者で、蒲田駅近くの公会堂でのコンサート終わりに彼女を迎えに行ったときのことだから

場所はそこら辺だったと思う

飲みはじめてすぐに、カウンターのずっと奥にある一枚の 絵 に 気がついた

 

赤みがかった夕空をバックに

目深にかぶった白い麦わら帽子

白い袖無しの 麻をざっくりと編んだ感じのワンピースと

オリーブ色にやけた肌

両手を お互いに包み込むように

胸の前で組んでいる

・・・・・・・

 

一瞬

 

目を疑った

俺の絵?・・・

と 思ったから

でも 落ち着いてよくみると

タッチがまるで違う

そのカンバスは色の選択が一段濃く

塗りも厚い

 

つまり同じモチーフの

他人の手になる絵だった

 

もちろん あの絵は今は別れた妻の所にあるはず

 

彼女がそのまま持っているにせよ 捨てたにせよ

こんな蒲田駅近くの居酒屋にあるはずもない

 

 

私のその絵は、一枚の写真からキャンバスに写したもの

 

男性写真誌の表紙のその写真がとても気に入り

その時の拙い技術を精一杯使って

 

心を籠めて描いたもの

その時のわたしは 多分 絵の中の少女に 恋していたと想う

 

 

 

それから何年か経って

私と全く同じ写真に触発され

同じように絵筆をとった人物がいて

 

その絵の有る場所に偶然やって来る

 

 

そんなのアリか?

その店の女主人の言うには

以前常連客だった美大生が、ツケのカタに置いていったものだと言う

 

 

俺の驚愕ぶりと

説明した成り行きのあまりの偶然の重なりの荒唐無稽さに

 

彼女も 店主も「 酔っ払いの戯言」としか思わず、まるで 信用せずにまともに相手してくれなかった

 

とても(自分でも)信じられるような出来事ではなかったし・・・・・

 

気味悪さも多分に有った

 

目深にかぶった麦わら帽子の下から、こちらを真っ直ぐに見つめる瞳は

 

「紛れもなくあの頃の絵筆を持った私を 知っている少女の瞳」

 

そんな確信があったから、打ちのめされた気分で店を出た

 

それから 何度かその店に行こうか とも

思ったが

決心がつかないまま

 

 

今に至っている。

 

 

 

 

 

2011年07月14日

『白い麦わら帽子の少女の絵』について まだ語ってなかったこと

まず

『・・・』の記事は

大分以前のこのブログの中にあるから できればそいつをよんでから こちらを見てもらうのが わかりやすいかな・・と 思う。

 

さて

 

ワタシが小学四年の夏

最初で最後の家族旅行で 尾瀬に行ったことがある。

 

徒歩で峠を越え 長蔵(字は合ってる?)小屋まで歩き 二泊したのかなあ・・・

 

その時に 同い年の少女と仲良くなった・・・・(ソコうるさいよ!その頃からかよ!とか言わないように)

とにかく

 

その子は白い麦わら帽子を被り 生なりのノースリーブのワンピースを着た かなりの美少女だった

 

 

小学四年の私が相手の名前を聞くなんて思いもよらない ただ 一緒に小屋の周りで遊んだだけだった。

 

でも その頃から鼻が効くてるり

 

彼女の匂いだけはしっかりと脳髄に記憶されていたようだ・・・

 

 

それから約1ヶ月

 

夏休み最期の週に、私は四谷大塚進学教室の夏季講習に行っていた

 

そこで

何やら嗅いだことのある匂いが・・・・

 

そうだ

 

前の列に あの美少女がいるではないか

なんたる偶然

思いきって勇気を振り絞り 話し掛ける小学四年のテルリ(・o・)ノ・・・・・

 

 

しかし・・・一緒に来ていた友達の手前恥ずかしいのか・・・あるいは本当に覚えてないのか・・・

 

ワタシの問い掛けに ナニやらメイワクそうな美少女

 

『話しかけないでください(‘o‘)ノ』オーラ全開

 

小さい頃から可愛くて、誰からも邪険に扱われたことの無いワタシ意味がワカラズ!

『ほら この前尾瀬で・・・・』とか 言うばかりorzf^_^;

彼女も、尾瀬には行ったことあるけど・・・・・とか 呟くばかり・・・・・

 

今考えれば このバカ空気読めよ、友達が横にいるのに!( TДT)

ってやつだね・・・

 

その強烈な記憶があって

 

ある雑誌(GORO?)の ピンナップで

『白い麦わら帽子の少女』

を 見つけた時

『ああ・・・・・(◎o◎)・・・・

あの 夏の少女だ・・・・・この子を描けば あの 小学四年の夏休みが完結する』

 

そんな風に勝手に思い込んだのかもしれないね・・・・・

 

そして

 

 

その絵と少女は

 

さらに次の偶然に結びつくことになるんだね・・・・・・・

 

 

 

 

 

2011年08月30日

頭脳警察のこと

 

頭脳警察という伝説のロックバンドがあった

今でもググれはいろいろわかると思うけど、私はあえて しない。

 

あの頃 あの時代 あの社会情勢・・・・そしてあえて言うなら私の年齢や精神構造あっての 頭脳警察というバンドとの関わりだったと思うから。

 

今さら 来歴とか、最近の活動とか どうでもいい。

 

 

さて

 

 

私が好んで聞いたのは『頭脳警察』だったかと思う。

 

そうだ その中に『光り輝く少女よ』という静かなバラードがあり、以前のブログで話題にした『白い麦わら帽子の少女』の油絵を描いている時も、その曲がずっと頭の中で流れていたものだ。

 

だからあの絵は

 

終わらないまま中断された小四の夏休みの少女の思い出

 

 

ある日偶然見つけたグラビアの少女の写真

 

 

頭脳警察の楽曲である光り輝く少女

 

・・・・・・・

 

それらがまじりあって私の中で一枚の絵になり

 

そして数年後かに奇妙な再会を果たし・・・・・・

 

現在に至っているわけだ。

 

 

 

さらに言うなら それをまた ブログを読む読者の皆さんが

 

あらためて追体験しているわけだ。

 

 

ブログというツールがなければ わたし一人のいずれ消え行く小さな記憶のカケラが

 

誰かの心に残ってゆく・・・・・・・

 

なんて不思議な感覚なんだろう・・・・・