2013年04月22日
アイランド
電車に乗る夢を見た
世田谷線みたいな二両編成の遅い電車なんだが、実にいいかげんな電車で、私は運転席の屋根の上に座っているのだ!
電車はディズニーのアトラクションのように、街中をくるくると走る
海岸線を少し走った後、鎌倉にあるような狭い切り通しに入る、急な登り坂なんだけどさ、そこは普通の生活道路になっており、人がたくさん歩いてる
そこを結構な速さで人波をかき分けるように走る電車に当たる寸前に人々はスルスルと上手によけていく
婆さんも子供も全員あまりに見事に寸前で流れるように回避するから、多分何か仕掛けがあるのではないかとも思う
そこは空気も空間も、粘るような濃密なナニカで満たされていることと関係がありそうだ
そのうちに電車は工業地帯に入る
そこは大量の金鉱石から自動作業で金を精製する露天の工場
人気は全く無く
原始的な手順で機械によって少しずつ砕かれた石から、流れる水にさらされてキラキラ光る黄金が現れてくる・・・・・
それをゆっくりとかすめるように走る電車の中から乗客は
『おおー』
とか、お約束のリアクションで眺めるんだ!勿論屋根の上の私もね!!
私は手を伸ばせば黄金をいくらでも掴める場所にいるのだが、やめておいた
ここには罠の臭いがする!
夢の中から何かを持ち帰るのは危険過ぎるからね!!(^。^;)特に黄金は!
そのうちにツアーが終わり、電車から降りるんだが、あまりの面白さに私は、今度は本物の工業地帯を走る貨物列車にこっそりと乗り込むことにしたのだ!
今度は遊園地の乗り物とはワケが違う
列車はガタガタと揺れ、剥き出しの架線とパンタグラフからは火花が飛び散り、荷物のレンガや木材は事あるごとに貨物列車の荷台からカートン単位で地面にずり落ち、嫌な破壊音をたてて崩れる!
日本にあるまじき実に大ざっぱなシステムに愕然とするワタシ!
そのうちに列車は止まり、いかにも工業地帯の資材置き場のような光景が広がる殺伐とした場所に私は取り残される
いい加減にがさつな扱いと騒音に辟易して飽きてきたので帰りたいのだが、どうやらここは日本とは名ばかり、隔離された場所のようなのだ
たくさんいる労働者は皆、首からカードをぶら下げ、なんだかわからない作業を忙しげに行っているし、人種も様々だ。
ある建物から作業員がワラワラと出てくるのを見つけ、そこが外界とのゲートではないかと当たりをつけ、何食わぬ顔で侵入するんだが・・・
そこは動物の検疫所であったようだ!
山羊やらウサギやらカワウソやら・・・
どうにも御し難い野生動物がひしめき合って排泄物の悪臭や泥でひどいことになってる。
そこで人の良さそうな係員を見つけ、思い切って出口の場所を尋ねてみると
『ええ!!?アイランドからの出口!?そんなものは無いですよ!!この島からは誰も出たことは無いのだから!変わったことを訊く人ですね!!あれっ?カードはどうしました?カードの無い人など今まで見たことないんですが・・・アナタもしかして幽霊?』
・・・・・
なんだか面倒な場所に迷い込んでしまったなあ・・・・
と
何故かワタシにじゃれついて離れないカワウソに手のひらを甘噛みされながら舌打ちをする・・・
まあ
ピンチになればなるほど目が輝くと秘書様に言われているワタシ・・・1メートル以上はある巨大カワウソにしきりに鼻スタンプを押されながらも
出口のヒントを求めて次のレンガ造りの建物に向かうのでした・・・・
そこでなんだか目が覚めたよ!