当時はまだ保育園から自宅まで園児だけでの帰宅も許されていた高度成長期


マグロのお迎えを待てない私は

嫌がる妹のびこをむりやり引き連れて

3キロ先の実家にいざ出陣!


手柄をとった桃太郎のような勇者にじこを描き

称賛の眼差しと拍手喝采に包まれて

一目おかれる存在になる企みで悪代官のような不敵な笑みを浮かべながら、勝った気満点で帰路を歩く


そのかたわら


のびこといえば

「おねぇちゃぁ、、ん、、、ぐずっ、、

ママがお迎えにくるまで、、ぐずっ、、」と、

半泣きハナタレで何かを訴えるものの


即座に却下


のびこには発言権があたえられなかったのだ


発言権はないけども

訴求権は剥奪できず


グズグズグズグズ泣きべそ面


のびこよ、おだまり


悪代官になりきっている姉は

自分の手柄の為に、仕方なく機嫌をとってあげることにした


その技

【必殺靴飛ばしの術】

※解説しよう※

靴を遠くぶっ飛ばすことで、のひこが靴を履くために少しでも進む事を目的とする術なり


べそかきのびこも、なんだかニッコリしながら、まんまと術にハマる。


互いに靴を飛ばしながら、数メートル進んだとき

渾身の力で右足を振り上げたー!!!!!


どりゃぁー!!!!!!!

いけぇぇぇぇぇぇぇー!!!!!!!!








靴は大きく弧をかいて青空に舞う、、、








だがしかし

それは悲劇の始まりだった、、、、