10月9日に知り合いのレストランから電話が。

「テラス席の隅で子猫が鳴いている。すぐに貰い先を見つけるから保護を。」

と、動物が全面的に駄目な店長兼シェフ。

 

 

「地主からは保健所に見つかると可哀想と言われ、社長からは車の量が多いし他の野良猫がいるから可哀想な事になりそう、と脅かされたので助けてほしい。」

と、泣きそうな声。

 

 

動物が全面的に苦手な人間でも可哀想だという感情は持つのだと教えてもらったお礼に早速確保に。

 

Guilty (1980) Full Album / Barbra Streisand

 

今回の「内容とは関係の無いBGM」は、Barbra Streisandが1980年にBee GeesのBarry Gibbの全面協力の下で作ったアルバム「Guilty」。

この頃破竹の勢いだったBee Geesの起用は間違いが起こる筈もなく、1981年のAmerican Music Awards, Grammy Awards両方で受賞を獲得する事になった。

 

この頃の流行の最先端だったBee Geesの音に、元々実績のあるBarbra Streisandの素晴らしい声を前面に押し出した録音は、全9曲全てが飽きないバリエーションを持ちながら、どの曲も手抜きの無い出来で、AORが浸透した世界中でのヒットとなった。

 

兎に角、素晴らしい。アルバムの完成度で言えば、Barbra Streisand, Bee Gees双方のアルバムを含めて一番だろう。(Barbra Streisandの関係した60枚以上のアルバム全てを聞いている訳ではないので、正確な判断ではない。)

 

個人的には、あまりにも一時期聴き過ぎて、聴くたびに個人の「あの頃」の甘酸っぱさが頭の中に膨らんでしまい、あまり冷静な判断を語れないと言う弱点も持ってしまっている。

 

Barbra Streisand、多くの素晴らしい作品を映画、レコードなど様々な形で生み出しながらも、何処かしらコンプレックスから逃れられない横顔を垣間見せる姿も、彼女の魅力なのかもしれない。

このアルバムが大御所の大見得を切ったようなアルバムにならずに済んだのも、そんな彼女の姿を、Barry Gibbがストレートに見せる事に成功したからだろう。

 

 

キャリーや猫の餌、ミルクの方に懐中電灯にランタンを用意し、上下ジャージに軍手、頭にはタオルを巻くという、予約中心のレストランには似合わない姿で「ドレスコード無くても入店拒否されるだろうな」と独り言をつぶやきながら車を運転し、閉店を待って登場。

 

 

「鳴かなくなったからいないのかも」と言うウェイトレスの女の子を無視して「ニャー」と鳴き真似をすると、テラス席の隅に積まれている木箱の奥の方から「ニャー」と返事。

既に観客と化しているレストラン関係者とその他の人に囲まれながら、体を地面に寝かして照明を当てると、奥の奥の隅で固まった、もあもあとした小さな塊から2つの小さな光の反射を確認。

 

 

木箱に近づき、も一度地面に横たわり、壁を作るように体を伸ばして、照明を当てた瞬間に手を木箱の間に突っ込んで、ふわふわの塊をギュッと握って引きずり出し、胸元に両手でしっかりと包むように固定すると、逃げようと体を動かす事も無く、一言ニャー。見物客(笑)からは、安堵の声と様々な憶測の会話。

 

 

ぱっと握った感想は「メス、1か月半」。見ているうちに色々と考えてしまうが、初めの自分の感覚を信じる事にして「多分、メス。まだ見て判断できる状態じゃないけど。見た目は小さいけど、生後1か月半くらいは経っていると思うよ。親離れしてすぐくらいじゃないのかな。普通に飼えると思うから早く見つけてね」と店長へ。

 

 

店長からの感謝の言葉と「すぐに貰い先を見つける」という約束を聞きながら落ち着き始めた子猫をキャリーの中へ。それでも覗き込む人がいると偉そうにシャーと威嚇。威嚇するだけ元気が有れば大丈夫だなと思いながら、埃だらけの頭からズボンまで、まんべんなくパタパタと叩いてから、子猫と一緒に車へ。

 

 

そんな訳で、前回最後の写真と繋がっていくのでしたw。

話の続きは、本人がその気になったら、ですw。

 

 

まぁ、こんな毎日です。

いやいや、こんな事は滅多にしませんから。

まぁ、こんな日もあります。です。