ふらっと古本屋に寄ったら探していた吉川英治版「平将門」発見!

海音寺版は上中下巻と長いため、まずは一冊で完結する吉川英治版を読むぞー。

まだ冒頭だけですが、さすが吉川英治といいますか、非常にわかりやすく読みやすい。

だいたいどんな時代で、将門がどういう立場なのかと、ちゃんと説明しつつ物語を進めてくれます。

そうか、平将門は桓武天皇の血筋だったのか…!いきなり脈略もなく「天皇になる!」と叫んだわけじゃないのね。いや、自称なら血引いててもやっぱ朝敵になっちゃうだろ…。

この時代の貴族というか豪族というか支配者層は、ほとんどは天皇家ゆかりの血筋ではあったのだろうけど。

物語的には、困窮した都以外の地域や下々のことを考えず己の私利私欲にばかり夢中の平安まろ貴族に反旗を翻す地方出身のヒーロー将門君!といった感じだろうか。

きっと、滝沢歌舞伎内の劇でも滝沢義経よろしく「夢の国を…!」と叫びまくる平将門が想像できます。

そして、滝沢義経よろしく、やはり身内によって陥れられる運命のようです…。いつの時代でも、他人より憎いのは血を分けた身内だったりするものです。


まだちょっとしか読んでいないが、吉川英治版「平将門」が入門としてはよさげな気がします。

正直、歴史人物事典とか教科書的なもの読んでもイマイチぴんと来ませんからね。


しかし、吉川英治はやはりいいですね。文章がキレイで読みやすいのはもちろん、主人公・敵対者問わず登場人物への視点がなんとなく暖かい。(まあ例外はあるけど)

吉川英治版「三国志」は、わたしに本を読む楽しさを教えてくれた運命的一冊でもあります。

吉川版「新・平家物語」の義経パートはとっても華麗で、読んでいてそのまま滝沢義経がよみがえってくるので非常にオススメです。これを原作にしたNHK人形劇「平家物語」も良かったなー。神人形師川本喜八郎の義経って滝沢義経になんとなく似てるんですよ!綺麗で凛々しくて品があって。滝沢義経を最初見た時に「あ!まるで川本喜八郎義経のようだ!!」と感動したものです。



拍手コメントお礼

みなさまパチパチ&1周年祝いコメントありがとうございます。

2周年・3周年…10周20周とタッキー愛を貫いてゆきたいです!

タッキー絵も精進できたらなあ…と思っております。



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