空きコマに映画を見に行った。空きコマに映画だなんて、なんて大学生らしいんだ✨と浮足立って私はいかにも大学生な空きコマイベントに胸を躍らせていた。
見るのは今話題の「プラダを着た悪魔2」。1も見たことがないミーハーだが、映画ランキング上位なら絶対面白いと信じて映画館へ。
途中で登場する衣装が全部おしゃれで魅力的なのを見て、私も大学生になったんだからブランド物の一つでも背伸びをして手に入れたくなった。残念ながら、マリークワントの小さなネックレスに恐れをなしている自分はまだまだである。それに出てくる俳優さんたちがみんな若々しくてきれいで、本当に前回から20年たっていると思えなかった。私もあんなかっこよくてきれいな大人になりたいなあ。あと、アンハサウェイって「12歳」に出てきても違和感ないだろうな思うくらい目が大きかった。現実で会えたらもっときれいなんだろうなぁ。
こうしてしっかり感化された私は映画館を出るときには、ランウェイのように歩きたい気持ちをぐっとこらえながら友人の隣をいつも通りの猫背で歩いていた。
さて、今日の本題はここから、そして全く映画が関係ないです、ここまで丁寧に読んでくださった読者の方ごめんなさい。ここから本題に入るのでチャンネルはどうかそのままでお願いします。タイトルにもある通り、私がついた悲しき嘘についてここからは書いていこうと思う。
映画に行く前、私と友人はコメダ珈琲にて昼食をとった(いかにも大学生!✨)。
注文したのはシロノワールとかつパン。
どちらも二人でシェアしたのだが、皆さんシロノワールを思い出してほしい。
あれにはサクランボが一つのっていることを。
ここで私は考える。
二人でシロノワールはシェアできるが、サクランボは分割できない。できたとしてあの果物はほぼ種で構成されているようなものだからお互いちょっとのサクランボのために苦労するという何ともむなしい結果になるのだ。とはいえここで、「私はいいから食べてよ」「え、いや申し訳ないかr」みたいな会話になって、結局サクランボが残って、どーすんねんみたいな空気の中二人でサクランボを眺めるのだけはいやだああぁ!と。
そしてここまで勝手に脳内で負の妄想が爆発した私はここで天才的で、愚かなことを思いつく。
あ、私がこれさくらんぼ嫌いなことにすればいいんじゃね? だ。
私は「サクランボ苦手やからもしよかったらたべてー。」といった。はい、友人を前に堂々と嘘をつきました、ごめんなさい世界。
さてそれからしばらく経ちこの嘘設定もすっかり私は忘れて、その友人と今度は大学でパン屋さんについて調べていた時のこと、、、
「このパン屋さんおいしそう!」
友人にみせられて私も見てみると、ダークチェリーパンが目に入った。何せ私はパンが大好きで特にメロンパンはおいしい!
私も普通に「おいしそう!これ上に載ってるのブルーベリーかな?」と返した。
「いやサクランボかな?あ、サクランボ嫌いだっけ?」と友人。
「ん?いや別にそんn」とまで言って私は固まった。ああああぁっぶな!設定忘れてたぁああ!
私は急いで口を閉じて「あはは、そう、だったよねぇ」という自分の嫌いな食べ物も把握していない謎の人間になってしまった。そしてそんな私とのしょうもない会話を覚えていてくれた友人のやさしさにものすごく申し訳なくなる。本当のこと言っても友達でいてくれるのかな、なんて漫画の登場人物並みの秘密を抱えた気持ちになった。もちろんサクランボ一つで消える友情ではない。それは絶対そうなんだけど言い出すきっかけもない。
この世についていい嘘はないです。
さて、私はこの友人に別にサクランボが嫌いではないことをどうやって告げればいいのでしょうか、誰か教えてください。