猫木めの勝手な書き散らかしサイトな我が家の4周年記念に、皆さまご存知!まじーんさまの罠へお邪魔のラストな第4弾☆

 

【リク罠206】「違うんですぅ!!(仮)」

 

にドボンと。

(*ΦωΦ)

タイトル、罠文、内容、使用不使用アレンジ自由とのお言葉をいいことにやりたい放題こじ付けたものにてございます。

 

 

前回なヤンマガものなかわいいひとよりは短く…………纏めたいとは、思ってはおりやす。←いつもながらなのーぷらん。

_(:3」z)_

 

 

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キョーコがどれだけ恐怖し嘆き絶望しようとも、待てど暮らせどなんて言う程の時間は経ってやいないけれど……
キョーコのストーキング対象なる敦賀蓮の妄想は、あいもかわらずにキョーコの自宅の玄関前なアルコーブに居て、だ。
自宅前にある筈もない幻覚を見てしまうくらいなストーカーっぷりももちろん問題ではあろうが、いつまでも廊下に佇み嘆いてもいられない。
なんせキョーコの現在地はマンションの廊下なのだから。いくら共有部とはいえ、夜に廊下でひとり嘆き悶えるさまは不審人物に違いない。
それに、キョーコには明日にだって撮影な予定だってあるのだ。
体調管理も仕事のうち。キャリーケースの中の洗濯物やら愛しいラブミー仲間な親友たちへなお土産なんかの仕分けだって今夜のうちにしておきたいところだし、お風呂にでも入ってひと息ついたら睡眠だって取っておきたい。
グッと、拳を強く握りしめたキョーコ。ゴクリと息を飲むと、帰宅を果たすべく、そろりそろーりと足音を潜めながら自宅のドアへと足を踏み出したのだった。
 
 
 
 
水を求め渇いた旅人が砂漠で見るというオアシスの蜃気楼のように……ある程度まで接近したらふわりと消えてしまってくれるんじゃないかしら?なーんて、密かなキョーコの現実逃避みたいな密かな願望は、物の見事に裏切られてしまって。
手を伸ばせば触れてしまえそうなあと一歩な距離まで恐る恐るとキョーコが近付こうとも……
近距離で観察してみてもくっきりはっきりと存在するソレ。
それどころか、すぅすぅと微かな寝息のような幻聴さえ聞こえてくる始末。
まるで……これでは、まるで、敦賀蓮そのひとがここに居るかのようで。
あぁ、もぅっ!!と、敬愛する大先輩を例えそれがリアル過ぎる幻覚とはいえ……押し退ける訳にはいかないとキョーコは自分の末期過ぎるストカ脳を嘆き天を仰ぐ。
…………いやいや、そこまで来たらソレが幻覚でなんかではなく蓮本人じゃないかって少しくらい疑えよ!?と、ここに第三者が居てくれたならばそう指摘してくれたであろうが、なにせ自分を重度敦賀ストーカーだと思い込むキョーコの頭には悲しいかな、そんな可能性など微塵たりとも浮かびもしないのだった。
禁断症状が出るくらいなら、極端な敦賀断ちに走らず緩和的に少しくらい……そう、一番小さな敦賀さん人形のひとりくらいひっそり内緒で一緒にいてもらった方が良かったんじゃないか?
だって、こんなくっきりはっきりした幻覚に幻覚なのだ。
確実に、ストーカーっぷりが悪化してしまっている!!
このままでは……あの逮捕されたストーカー女性と同じ道を歩んでしまうのではないか?
逮捕されたストーカー女性は蓮の私物を漁っているところを抑えられたという……正直に言うと、あの麗しい天上人の手から授けられたものならば、例えそれが道ばたの小石でも宝石のように思えるだろう。
それが私物!それも、噂に聞くところによるとストーカー女性の狙いは、その日蓮が着ていたシャツらしいのだ。
いくら慕う心がゆえとはいえ、盗みは犯罪で許されない事であろう。
それでも、欲しいか欲しくないかって二択で聞かれたならば、そんなのっ…………欲しいに決まってるじゃないか!
だって、あのうっとり魅惑なセラピー付きシャツですよ!!
あぁ、ほらやっぱり確実に敦賀ストーカーっぷりが悪化してる!と、キョーコは頭を抱える。
まだ、かろうじてまだっ!!
今のところは盗聴器やらの購入には至ってはないし、脅迫状の制作なんてしてないけど、それだって時間の問題なのかものかもしれない。
メールや電話にしてもそうだ。ウザいとか気持ち悪いって思われたくないって一心で我慢してきたけど、許されるなら『おはようございます』とか『おやすなさい』みたいな何気ないメールだってバリバリに飛ばてみたいし、声だって聞きたい!
危険人物を蓮に近付けちゃいけないって蓮との共演なオファーを断る度に、自分で断ったそのくせにオファーを受けていれば、今ごろは敦賀さんに逢えてたのにって……ひとりきりの時にどれだけ後悔し悶えたことか…………
「それ、本当?」
んぅ???
己がストーカー心が生み出した幻覚を前に、帰宅するという当初の目的を忘れ何故か加速度的に悪化の一途を辿ってしまっている自分ストーカーっぷりを嘆いていたキョーコ。不意に聞こえてきた低い声にぴたりと、ぐるぐると頭を渦巻いていた思考が止まった。ついでに身体までも硬直したかのように身動きを止めた。
天を仰ぎ神に許しを乞う罪人かのように、無機質なマンションアルコーブ部の天井に向けられているキョーコの視線。
…………んん?あれ、何か……おかしくない?
聞こえた気のする低い声はいい。きっと幻聴だろう。幻聴に違いない。
なら、キャリーケースのキャリーハンドルを持ったキョーコの左手と反対の……左手をしっかりと捕まえている大きな手の感触とぬくもりは……
これも触覚?このリアルな体温までも?
たらりと、嫌な予感にキョーコは背中を伝う冷たい汗を感じてしまう。
いやいや、そんな……だって、ねぇ?あり得ませんよね?などと、誰に向かっての質問なのかキョーコにすらわからないみたいなそんな事を考えながら、夢ならどうか覚めて!なんて悪夢に怯える乙女のような心境のキョーコ。そろりそろりゆっくりと恐る恐るに、天井からその視線を蹲る幻覚が見えていたフロア部へと、下げた。
そこに……キョーコが見たのは……
 
 
 
 
「最上さん、俺に逢いたかったって……本当に?」
 
 
 
 
 
寝起きなのか、いつもよりちょっと油断した幼いみたいなちくしょーぅ!かわいいなっ!!ってなる表情に期待の篭った黒い瞳で、キョーコをじっと見上げている敦賀蓮だった。
 
 
 
 
 
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幻覚だと思い込んでたお方に捕獲されちゃったら、そりゃ混乱もするでしょう。
(*ΦωΦ)
 
 

 
次回、VS!?たぶん、終話かと……たぶん。
_(┐「ε:)_
 
 

↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。

 
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