| 壁 |д・)……実はですね。
今月、ひっそりこそーりとこの辺境の地な猫木めのサイトが4周年を迎えておりまして……
・:*+.\(( °ω° ))/.:+


いつもなら記念に変な数字にこじつけたリクエスト募集なんぞとしてましたけど、石の上にも3年を過ぎ去った今年は、なんとっ!!
皆さまご存知魔人さまのところの憧れなリク罠にチャレンジ☆してみようかと!!
萌えな罠が多過ぎて優柔不断な猫木めは目移りしまくりだったので……おねだりしてみました☆
٩( ᐛ )و


そんな訳にて
お素敵サイト「リク魔人の妄想宝物庫」さまの
をアレンジ自由とのお言葉を良いことにこじつけ捻じ曲げまくった成れの果てにてございまする。
_(:3」z)_


そんな訳にて、どっきどきな初☆罠へお邪魔しまーす!!


✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄




『ご利用は計画的に。』



「お……お仕事くださぁぁぁぁいっ!!」



悲壮なる声での懇願。それも、見るから未成年だと解る女子高生な制服姿の少女が、スーツ姿の男性に縋るようにえぐえぐと泣きじゃくりながらもそれはもう必死にである。
ここに第三者の目があろうものならば通報されかねないような、ぱっと見にはそれはそれはもう犯罪じみた絵面なのだ。
なのだが…………泣きじゃくる少女に胸ぐらを捕まえられた形となっている成人済みスーツ姿な男性は、何故ゆえか目に見えぬ何者かによってぎっちぎちに身体を締め上げ拘束されるといった超常現象体験真っ最中により青ざめ怯えつつも目に諦めを浮かべ、それでも柔らかな口調でもって少女を宥めるように落ち着けと促すのであった。





これは、そんなとある哀れなる債務者による切実な訴えである。





「ですからっ!いち早く早急に!!可能な限りに可及的速やかに出来るだけお金になるよーなお仕事をですね!?」
がめつい守銭奴のような台詞を、その為ならば自慢の雑草根性で馬車馬の如く寝る間を惜しんで働きます!な勢いと意気込みで語る。
しかし、おかしな事である。
仕事を寄越せと力強く訴えているこの少女。彼女は現在であってもそんじょそこらのバイト高校生なんぞとは比べものにならぬ程の報酬を得ている仕事をこなす身なのである。
なんせ、この彼女、最上キョーコはラブミー部なる謎部署所属な仮契約ながらも業界最大手の芸能プロダクション所属。その上、新人ながらもCMから人気歌手のPV出演に話題のドラマから映画にキャスティングされるなど注目度赤丸急上昇なタレント兼役者の「京子」なのである。
諸事情により未成年ながらも、学費や生活費を自力で稼ぎ出していたキョーコではあるが、その生活はバイト先なだるま屋に下宿に遊びたい盛りとは思えぬようなブランドや豪遊には程遠い質素な生活。
ぶっちゃけると、普通に生活する分には金に困ったりなどしない筈なのである。
ならば、何故キョーコがこんなにも追い詰められたように金になる仕事をくれと、有能なるマネージャーに訴えているのかといえば……
それは彼女曰く、日々着々と雪だるま式のように膨れ上がる一方な借金の所為なのであった。
キョーコにとって黒歴史たる腐れ縁な幼なじみに騙され自称未来の一流ミュージシャンに相応しいとされるその生活を一手に受け持っていた時でさえこさえた事のなかった借金。
それをキョーコに抱えさせた存在、それがキョーコが神と讃えたる同事務所の先輩俳優であった敦賀蓮なのだと、キョーコは語る。
「最上さんが好きなんだ。付き合ってほしい。」と、キョーコが蓮から告白されたのはまだほんの1ヶ月程前の事。
キョーコにとっては青天の霹靂かのように思いがけぬ、密かに恋心を募らせていた相手からの告白。嬉しくなかったと言えば嘘になる。……の、だが、キョーコは恋愛拒絶を拗らせていた曲解思考搭載なラブミー部のラスボスであった。
如何に世に抱かれたい男NO.1な大スターに全力全開一直線なまでに口説かれようとも、はいそうですかと易々と彼女になどなれようもない。
何か悪いものでも食べたか頭をぶつけたのか、果てには宇宙人にアブダクションされてマイクロチップでも埋め込まれたのかと疑ったり、騙されないだの遊び人の詐欺だのいじめっ子のイジメだの怯えに怯え逃げ惑い、すったもんだの捕獲劇の末にキョーコが落とし所としたのが……先輩後輩以上恋人未満。それも、キョーコにとっては揶揄われている疑惑を残しまくりなだいぶ先輩後輩よりレベルなもの。
その筈なのだが…………どこをどうしたものか、蓮にとってはまだギリギリ恋人になってないだけな、キョーコの彼氏の座はすぐそこ!目前といったポジションな捉えっぷりらしく。
「彼氏の特権」の「先払い」との言葉を宜しく、キョーコにプレゼントを買いまくる買いまくる。
芸能界に燦然と輝く人気俳優にしてゴージャスターたる蓮の買い物先がそこらの大衆向けなショップである筈もなく……一々全てがどう見ても高価な品なのだ。誇らしくも所帯くさいを自称する一般庶民なキョーコにとっては畏れ多いようなプレゼントが文字通りに山のように、なのだ。
キョーコとて、蓮からのハイランクな貢ぎ物を前に「こんな高価なものは受け取れません!」と、蓮の暴走に歯止めをかけようとはしたのだ。したのだけれど……
そのつどそのつどに現れるのだ。しょんぼりと肩を落として「返品は出来ないから、いらなかったら捨てて良いよ」と告げる蓮の背後に、キョーコの弱いあのダンボールに入れられた捨て犬の幻影が。それも一匹、二匹、三匹と、キョーコが折れてプレゼントを受け取るまで数を増やしに増やして。
しかし、そんな捕まえておけば将来勝ち組確定?な好物件な自称キョーコの彼氏候補からのプレゼント前に「ラッキーありがとう!」で済ませてしまえるキョーコではないのだ。
「す……捨てられる訳がないじゃないですか!もー!!今すぐは無理なので先払い……それも、どうがんばっても私の経済力では分割払いになっちゃいますけどっ!必ずお返ししますので!!」
と、代金を支払う決意を表明して来たのだ。
その上でもって「もうこれ以上のプレゼントを買ったりしないでください!」と蓮へ願い訴えるのだけれど……
「うんうん。だからこれは受け取って?似合うと思うんだ。」
と、ご機嫌に笑ってみせる蓮からのキョーコへのプレゼント攻勢は次から次へと手を変え品を変え贈られ続け、ちっとも止む気配などこれっぽちないようなありさま。





そんな訳で、現在キョーコには分割払いで先送りにしている「借金」が膨れ上がる一方。
このままでは完済など夢のまた夢……
一方的で楽しげな悪徳高利貸し業者かのような悪い笑いに、不安に駆られたキョーコは一刻もはやく稼がねばならぬっ!と自称お兄ちゃんな存在へと仕事を涙ながらに求めるのだった。
のだけれど……当のそんな頼りになる筈な担当マネージャーは、「借金」を背負わせたる債権者を思い浮かべてだろうか……
キョーコの悲壮なる訴えから、明後日な方向へと遠い目を逸らすばかりなのだった。




✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄



負債(?)は膨らむ一方なキョコさん、はてさてどうなるのやら?


……ところで、罠ってひとつお邪魔するとひとつ増えるんですね。
容易には抜け出せないシステムなんでしょうか?……それはそれで、ちと怖いような気がががががが
((((;゚Д゚)))))))



次回、債務者がいるならば、当然債権者もいるのだろうよ。


↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。

 


web拍手 by FC2