クリスマスイブですもの、こーキラキラロマンチックで甘々〜♡な素敵なものが……
猫木なんぞに書けるわけがねぇっ!!
\\\\٩( 'ω' )و ////←
その上に、二日酔い気味な今朝に考えだしてからの計画性ナッシングな急ごしらえ。
なので、はなから猫木なんぞに期待してないよ☆な、なまぬるーぅいまなこをお持ちな方はどうぞお付き合いくださいませー。
あ、コミック派猫木ゆえねつ造ありやもしれませぬ?


に、しても何故この方なのか?←自分でも謎。



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………………俺、ここの事務所所属じゃなくて良かったなぁ。



そう思ってしまったのは、本日何度目なことであろうか?
油断するとマヌケにもぽかーんと口を開けてしまいそうなくらいの派手派手しくも大規模なパーティ。まさに豪華絢爛。
何事にも大掛かりでいちいち大騒ぎ……招かれた顔ぶれの豪華さもさるものもだが国際色も豊か。もちろん、それに合わせたようなもてなしから振舞われるメニュー、ゲストを退屈させない為にとの大義名分での妙にレベルの高い混沌具合なサプライズにイベントの数々。
「今年は主催が社長ですからねぇ。」
と、語るのは去年の同パーティーの主催者の片割れである。
『グレイトフル・パーティー』と、名前は同じであれどもマリアとキョーコの手を離れ、ただただお祭り騒ぎを楽しみたい!な事務所の長の手によりやりたい放題。この規模のパーティーが個人主催だなんてのもなかなかに信じられやしないが、去年のものより四割九分程のパワーアップっぷりだとひとごとのように言ってのけたタレントも信じ難い。
いくらパトロン付き費用の心配なしバックアップありありだろうが……俺なら、例えこの半分の規模の企画の主催者のひとりなんてやりたくもないね。と、そう男はひっそりと考えるながら、ちらりと当のそのタレントへと目をやる。
事務所の社長のノリノリっぷりに呆れつつも、大きな瞳をキラキラとさせてパーティーを楽しんでいる様子のタレント。
ラブミー部なる活動内容もいまいち謎なポジションでありながらも、事務所の稼ぎ頭と同列にマネジメントされている程の型破り。そんな爆弾をこうもやすやすと楽しげに所属させているところだろ……?俺ならごめんだね。などと己の事務所選びの選択の正しさを今更ながらに噛み締めてしまっていた。
まぁ、いいや。それはそれ、これはこれ。ここには顔と名前を売りたい相手が山といるし……やってやりたい事だってあるしね?と、ランキングのNO.2を冠する男は胸で思う。
自分の野心も実力も知り、そして芸能界なんてところで生き抜く為の順応性をも持ち合わせている俳優である古賀は、その整った顔ににこりと夜会に相応しいような綺麗な笑みを貼り付けてみせたのだった。






ここまで気に触る男だっただろうか?



「へぇ……京子ちゃん、去年は主催だった癖にコック姿だったんだ?今日はそっちじゃないの?」
揶揄うような声。
マリアが嬉々として選んだドレスに美の魔術師によるコスメマジック。そんなびっくり美人に化けてみせているキョーコへと、お仕着せのコックコートの方が似合ってるのにとでも言うかのようなその内容。
キョーコにドレスのひとつ贈れもしないでいる癖に……蓮は外向けの麗しい微笑みとは裏腹に、古賀の言葉にイラッとした感情を抑えられない。
会場時間より遅れてではあるが、今年もグレイトフル・パーティーへと訪れた蓮。
マリアと一緒に挨拶にやって来てくれたキョーコの、その変貌っぷりに驚きつつも…………その細く白い首もとで揺れる『クィーンローザ』のネックレスにほわりとあたたかな嬉しい気持ちをくれていたのに。まぁ、思わず蓮の浮かべた神々しい笑みにそのキョーコには眩しげに目を逸らされてしまったのだけど……
どうにも……いちいち、古賀の言動が蓮の気に触るのだ。
ダークムーンの打ち上げの時のように、頭の先から足もとまでコーディネートされた訳でもべったりと独占するかのようにエスコートしている訳でもない。…………のだが
「もぅ、相変わらず古賀さんはいじめっ子です!」
なんて頬を膨らませてむくれてみせているキョーコ。古賀もキョーコを口説くというよりは揶揄って遊んでいるだけで。
『泥中の蓮』ひとつの作品を作り上げた仲間としての仲なのだと思えば、おかしな距離感ではない。
けれど、群がるような人並みが途絶え、キョーコとの時間を少しだけでもと蓮が近付いた時に、どうにもそんなタイミングで古賀とキョーコが一緒にいて……前々からそんなに好かれてはいなかったのだが、今日の古賀からはより一層の何故ゆえかのそこはかとない故意を蓮は感じ取る。
今までは蓮がいた居場所を奪われたかのような、くゆる焦りと喪失感。
そして、蓮の笑顔はキュラキュラと輝きを増しす一方で、その苛立ちを感じ取れない蓮を狙う肉食系女子やらをおびき寄せる癖にキョーコを遠ざけるといった悪循環。
「ネチネチと意地悪するって言っておいただろ。それに…………君、好きなんだろ?意地悪しちゃう子供っぽいタイプの男のこと。」
ことキョーコに関しては背中にも耳があるかのような地獄耳を発揮する蓮。潜められた声で付けたされた言葉に、ぴくりと眉が僅かに動かす。
まるで内緒話でもするかのようなその近い顔の距離でさえ蓮には酷く腹立たしい。なのに、赤らんだキョーコの頬の鮮やかな色が追い打ちをかけるのだ。
そんな蓮の限界ギリギリっぷりにひっそりとハラハラしているマネージャーなど知らぬげに、古賀は更に追撃を重ねる。
「そうだ、コレあげる。」
ひょいっと、まるでチ◯ルチョコでもあげるかのような軽さでもってキョーコの目の前へと摘むかのように見せたもの。
小さな小さなリング。
「へ?……ぇ?」
と、唐突なる贈り物に戸惑っているキョーコ。
「明日、誕生日なんだって?」
けろっとそう言ってのける古賀。
前年のパーティーで日付けが変わると同時に祝われたキョーコの誕生日を知る者は多い……だが、今年も1番にその祝いを告げようと企んでいた蓮の唇から笑みが消えてゆく。
「羨ましそうにしてただろ、ピンキーリング。」
フライングで先を越されたばかりか……キョーコが欲しがっていたのだと思われるプレゼント。
それも、小指とはいえ……指輪だ。
ピンキーリングというワードに、ぴきょり!と傍目にもわかりやすく反応を見せたキョーコ。
かぁぁぁと赤く赤く染まった頬。
「なに、その顔。まぁーさーか、嬉しくないなんて……言う訳ないよね?」
礼儀正しいキョーコが先輩俳優がわざわざ用意した贈り物を拒否する訳ないよね?と無言で語るように……にやりと悪く、古賀はネズミの尻尾を捕まえた猫のように笑ってみせるとキョーコの右の手を取り慣れた手付きでその指へとリングを通そうとする。
乙女の憧れのワンシーンかのようでいるが、キョーコが羨んだピンキーリングのその贈り主を知る古賀の顔に浮かぶのは王子様というよりも意地の悪いいじめっ子な表情である。
キョーコの脳裏に浮かび上がるのは……野草で編んだ指輪をキョーコの小指へと贈ってくれた、密かやかに恋しいと想う男。
指にリングが通されるのを拒否するように無意識のうちにキョーコの手が動く、その前に、古賀の行動を遮るようにガシッとキョーコの右の手を掴み取ったものがあった。
ざわりと、パーティーの賑わいに不穏なざわめきが混じる。
会話をなんの断りもなく無視するかのように一方的に切り上げるというらしくない失礼な振る舞いをして、温厚で紳士的な春の陽射しのようだといわれていた男があからさまに怒りの表情を晒していたのだからだった。
ピンキーリングを贈ろうとする古賀にキョーコへの恋愛感情があろうとなかろうと……蓮には最低だとそう告げた小指の指輪を受け取ってその愛らしい唇が笑むのかと、考えるだけでもう蓮には耐えられなかったのだ。
蓮は会場の出入り口へと無言で向かってゆく。
キョーコの手を掴んで、まるで魔王のような表情のままで……





「…………よかったんですか、あれで。」
何事があったのだと、突然の蓮の恐ろしい豹変のきっかけを尋ねるひとびとへ「なにか、敦賀くんに勘違いされちゃったみたい?」と、そう困ったように眉を落とした古賀は答えたみせたのだった。
撮影の合間、『自分の能力を引き出す』や『表現力をアップさせる』との意味があるピンキーリングな話題をキョーコが少しいいなって感じだったから用意してみたんだけど……と。
付け足すように、恋愛を絡めて探る者へはその意味があって贈るなら小指ようになんてしないよと、あくまでも仲の良い共演者としての贈り物だったのだと、そうアピールして。
そんな古賀を取り囲むような人並みも、ことごとくが大げさな主催者プレゼンツなパーティーの出し物のはじまりと相まって途絶えた時だった。
「えぇ、そりゃあもう。大成功ってところですよ。」
この人、これだけ大騒ぎなパーティーでも眉をひそませたあのいつもの表情を微塵も動かさないんだなぁ、なんてそう古賀が思ってしまうプロデューサーに静かにそう問われたのは。
パーティーの真っ最中に後輩のタレントを伴って抜け出す敦賀蓮なんてイメージダウンそのものだ。
去年と同様にクロークへ何ことか言付けてこそりと預けていたあの薔薇の花の存在なんてもう頭にもないだろうから、出番もないまんまだろうに。
嫉妬にかられて暴走したあのいけすかないNO.1がキョーコにフラれようがそれもまた良し、仮に上手く纏まろうが、この人気商売な業界にて、いかに演技力を売ろうが恋愛の発覚ってやつには人気の降下が付き物なのだからと。
そるになによりも、居なければ……と思う程に大嫌いなあの男を、よりにもよって崇拝しているだなんて目の前で熱く力説してみせた女の子なんてこっちから願い下げだ。
だから、あれでよかったのだと。




あとほんの数時間で聖人の誕生を祝う日へと変わる夜。
ざまぁみろと強がるように、古賀は嗤ってみせたのだった。




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いえーぃ、甘くもなんともない!



| 壁 |д・)……あ、なんか嗤う古賀さんが書きたかっただけで、パーティー抜け出しな魔王な蓮さんとキョコさんな続きの話な予定とかはないのですよ。
だから、キョコさんの誕生日なクリスマス当日は避けて前日なものにしてみやした。



フライングですが、キョコちゃん
(o゚∀゚)ノ☆゚。+。【祝誕生日】。+。゚☆ヾ(゚∀゚o)
そして、お付き合いくださった皆さまも
楽しいクリスマスを☆



↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。

 


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