「敦賀さん、お話があります!!」



何がどうしてこうなった?
向かう所敵なし破竹の勢いで生き馬の目を抜くなんて言われている入れ替わり浮き沈みの激しい芸能界でNO.1人気俳優の地位に君臨し続けている男、敦賀蓮は途方に暮れ頭を抱えたくなってしまっていたのだった。





一面の窓の外に広がるのは眠らない街東京のきらめく夜景。ここは、狭い島国の一般的な住宅事情に喧嘩を売りつけるかの如しな広さを誇る高級マンション最上階ワンルームな、蓮の自宅である。
蓮はつい先ほど、ウッキウキで帰宅したはずだったのだ。いつもながらの完璧な仕事ぶりでスケジュールを巻きに巻いて、降りかかるような誘いの声をにっこり似非紳士スマイルで躱してみせて。
なにせ、家に帰れば杜撰極まりない食生活を送る蓮の為に晩ごはんを作りに来ている最上キョーコが待っていてくれるはずなのだから。
けれど、漂う美味しそうな香りと玄関先にはちょこんと行儀よく並べられた小さな靴がキョーコの存在を教えてくれるのに、いつもなら「おかえりなさい」と迎えてくれるかわいいキョーコの姿はなく……何かあったのだろうか?と蓮が探してみれば、だ。
リビングのソファー、そこにキョーコはいた。いた……のだが、ふらふらと左右に揺れている栗色の頭。ふと、ローテーブルの上を見ればプルトップの開けられた350ミリリットルのビール缶。
「君はまだ未成年だろう?」
ひんやりと怒りを含んで零された低い声にピクンッと跳ねるキョーコの肩。
キョーコの隣に腰を下ろした蓮。お説教しようと思っていたのだ、この未成年飲酒者を。けれども
「未成年なんてあとたったの4ヶ月程じゃないですか。それに……自分は未成年の頃にありとあらゆるヤンチャな遊びはやり尽くしてた癖にー。」
社さんから聞きましたー!なんて口答えしているキョーコの目はかんっぺきに酔いにすわってしまっている。
社さん……あなたはどんな俺の過去をねつ造してこの娘に吹き込んだんですか?と、蓮は天井を仰いだ。
まぁ……正直なところ蓮とて、未成年のうちにお酒を飲んでみたくなる興味心をわからなくもない。外で飲んでマスコミなんかに嗅ぎつけられる事になるくらいなら……蓮の目の届く所で飲んでくれた方がはるかにマシではある。
蓮が面白くないのは、キョーコの「はじめてのお酒」は是非にも自分と……なんて密かに計画を立てていたのがあってなのだ。
はぁぁぁぁぁっと、大きなため息を吐き出して
「それで?お酒飲むなんて……何かあった?」
真面目なキョーコが飲酒するだなんて何かあったのだろうと、蓮はそれを聞き出そうとそう言いながらキョーコの頬にかかった髪を優しく撫で付ける。
すると、キョーコはそんな蓮の手から逃げるように顔を伏せてしまった。
……考えれば、どうにも最近のキョーコの様子はおかしかった。
妙な胸のざわつきと不安を感じた蓮。
蓮が言葉を声にするその前に、ふるっと栗色の髪が震えたかと思うとキョーコが顔を上げて蓮を見上げる。
はじめてのアルコールに上気した赤い頬と上目遣いの大きな瞳、物言いたげに薄く開いたピンク色の唇…………全てが蓮の目には甘く誘う毒のようで。
俺の気も知らないで!っと蓮はキョーコからふよっと目を泳がせた、その時だった。
きっとそんな蓮を睨むかのようにしたキョーコが言ったのだ、蓮に話があるのだと。




ソファーから少しだけ移動したラグの上、真剣な話なのだとものがたるかのようにちゃきっと正座をしているキョーコ。
そんなキョーコに合わせるように向かいにもそもそと腰を下ろした蓮。
いつも蓮の予測を裏切って思いもがけぬ奇想天外な思考をしてみせるキョーコのこと……何を言い出すつもりなのだろうと、蓮がそう考えているとキョーコが蓮へと叩きつけるようにはっきりと言い出したのだ。
ある意味で、蓮の予想通りに思いっきり蓮には思いも寄らぬことをだ。





「絶対……絶対に、別れたりしませんからねっ!」





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な……何だこの話?
さて、このおふたりの関係はいかに……



最近すらんぷ気味にてございます。
どうにも文章がくどい!ねっちり!
読みにくくてつまんない駄文で申し訳ねっす。
_:(´ཀ`」 ∠):




次回、どうするどうなる痴話喧嘩?
_(:3」z)_



↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。

 


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