２年ほど前に書いたエイプリルフールな話
の設定な話にてございまする。
内容がちとあれな感じなので夜にこそりと。
_(:3」z)_
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「ねぇ、今夜はどっちにする？…………食べる？食べない？」
カツンと、ガラス瓶とピンク色のドロップが鳴る音が響く。
愛しい愛しい君の紅茶色の大きな瞳。
そこに浮かび上がる期待の色……俺の気のせいなんかじゃないよね？
あと数時間で日付も変わろうかとする時間。煌々と灯る人工灯に照らされた広い空間。
時間帯的に疎らになったとはいえ、い人影の途絶える事もない国際的なエアポート。
バラバラと、手荷物を受け取りゲートをくぐり抜けてくる人波の中に……待ち侘びた愛しい彼女を見つけることが出来た。
やっと……やっとだよ？
一昨年のエイプリルフールに付き合いだして２年と３ヶ月２７日、拝み倒す勢いでもってようやく同棲に持ち込めたのは今年の４月から。
お互いぎゅうぎゅうに詰まった仕事のスケジュール、すれ違いはあれど家に帰れば愛しい彼女の気配に包まれるような幸せな潤いに満ちた生活…………その筈だった。
なのに、なのにだっ！！
彼女のチョコレートのＣＭが大当たりしてバージョン違いだWEB限定だスピンオフだと引っ張りだこに……そうこうしてる内に俺も離島を舞台としたドラマの撮影が始まり現地に飛ぶ事も多くなって。
お互いのスケジュールや体調、それに彼女の女性としてのサイクルが重なりに重なって見事なまでにすれ違って…………同じ家に住んでるのに、まるで付き合う前みたいな禁欲生活。恋人としてキスやハグが許されている分だけ燻るような欲は積るばかり。
ジリジリと飢えた俺を見兼ねて、有能なるマネージャーが作ってくれた久しぶりのオフ。
家までなんて我慢出来る訳もないから、この空港の近くにスィート抑えておいたしチェックインや諸々ももう済ませてある。
そう、あと足りないのは愛しい君だけ。
旅番組なロケで北の大地へと行っていたその君がやっと俺のところまで帰って来てくれた。
腕を広げて抱き締めよう、そう待ち構えていたのに……
「なんですかっ！？帽子もマスクもなくてサングラスだけなんて……！！」
人気爆発の妖精規格な方がなに考えてるんですか！って、ひそひそと、だけどプリプリと怒りながら俺の腕を掴んで人目を避けるようゆ歩き出す彼女。
自分だって売れっ子女優京子なくせに機内の乾燥対策なマスクしかしてないのにね？なんて思うけれど、そんなことよりも今は速くふたりきりになれるところへ……
「っ…………ん、ふっ……」
部屋のドアをくぐった瞬間、まだ靴さえ脱いでもないのに彼女の唇を塞ぐ。
愛しい恋人の香りと体温にくらくらと酔いそうになる。
柔らかな唇を食むと薄っすらと唇が期待するかのように開く。だけど、その甘さをもっと深く味わうのは……まだ。
誘うような唇から頬や瞼から最後に額にくちづけを落とす。
「ロケお疲れさま。お風呂入っておいで。」
バスルームへと彼女をエスコートする。
かわいい恋人の為に用意しておいた薔薇のフラワーバス。きっと喜んでくれると思うんだ。
一緒にお風呂ってのもいいけど……せっかくふたりでゆっくりした時間が持てるんだから、それは次の機会にでも。
さて、お風呂上がりの水分補給にと凍らせておいたレモンにミントの葉と蜂蜜でレモネードでも作ろうか……
バーカウンターから見えるのは、一面の窓の外に広がる夜景。
グラスの横には小さなガラスのビンテージボトル。中に詰まっていたピンク色の丸い飴の数は減ってしまっているけど
愛しいあの娘を捕まえるきっかけとなってくれた『本音ドロップ』。
君はどちらを選んでくれるだろう？
いつもなら恥ずかしがってなかなか零してくれない甘い言葉や密かやかな欲求までもな、本音を落としてくれるこのドロップを食べてくれるかな？
まぁ、いつもの奥ゆかし頑なな恋人をどう強請って蕩かせてやろうかってのも楽しくて…………
俺はどっちのキョーコも好きだからどちらでもいいんだけどね。
さぁ、ふたりの夜はまだはじまったばかり。
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本音が隠せずに出ちゃうドロップなんてもの……そんなキョコさんがかわいくって美味しいもの、隠れむっつりの蓮さんが夜に活用？悪用？しない筈がないと思うんですよねぇ。
気持ちいい？とか囁いて反応を楽しむぐらいやんだろーと。
(*ΦωΦ)
そんなこちら、２００００番目の拍手を叩いてくださった１７１７１さまからのリク
「「本音ドロップ」のその後の話。」
になんとかお応えしてみようと試みたつもりな結果にてございまする。
ふつーに、あのエイプリルフールの夜を書けよ！ってことなんでしょうが……どうしてこうなった？期待はずれでごめんなさぃぃぃ。
_:(´ཀ`」 ∠):
キョコさんが選んだのが、ドロップを食べるならでろっでろに甘やかした感じに、ドロップ食べないなら口を割らせるまでねちっこく…………
さぁ、どっちにします？←聞いてどうする？
↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。
