うそつきいじわるだいきらい。の駄目駄目ヘタ蓮さん視点、はじめました。

 

 

ごめんねゆるしてあいしてる。続きなものだと思われやす。

ヽ(*0∀0*)

 

 



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「俺が飛ぶとすごいって嬉しそうに笑ってくれた事も、半分こにしてくれたアイスの味も、ハンバーグ王国を一緒に作ったことも……全部、覚えてるよ。」




俺を見上げたまま、ぴくりとも動かなくなってしまった彼女へ
あの夏の2人だけの思い出をそっと打ち明けた。
久遠・ヒズリとしての自分に感じていたどうしようもない息苦しさに潰されてしまいそうだった俺を、君の妖精にしてくれた。
キョーコちゃんとのすべての思い出は、俺にとって忘れることなんて出来ない大切な大切な宝物だったんだ。
俺の為に泣いてくれて、絶対に空を飛べるとそう励ましてくれた女の子。
幼い頃と変わらぬ大きな紅茶色の瞳の端に滲んだ涙を指で拭い、涙で頬に張り付いた栗色の髪を撫でる。
「……敦賀さんが、コーン?」
ピンク色の唇が零した疑問に、頷いて肯定を示す。
でも、やっぱり最上さんの思考は俺の予想外で……




「…………敦賀さんは妖精DNAの継承者じゃなくって、妖精だった……って、こと?」




…………んぅ?
いつの間に敦賀蓮にまで妖精の属性が付与されてたんだ?敦賀蓮で妖精っぽい事なんかしてない筈なんだけど……
「ちょっと待って。ごめん……妖精DNAってのが何かわかんないんだけど、100%人間だから。」
俺のあげた石に名前を付けてくれて、コーンを妖精だと信じたいままに忘れずに大切にしていてくれて、嬉しかった。
だけど……もう。尊敬する先輩でも信仰する神でも妖精でもなく、ただの男として君に向き合いたい。
「人間……でも、だって……」
きょときょとと、不思議そうな最上さんの視線が俺の顔から髪へと移る。
「うん。魔法も使えないから、目はカラーコンタクトで髪はMs.ウッズに染めてもらってるんだ。」
髪と瞳の色を変えて人種を偽り、別人を偽装するカラクリを白状すると茫然としたままの最上さんの唇が、それでも、ミューズと納得したように協力者の名前をつぶやく。
ぐるぐると考え込んでいる彼女の頬に両の手を添える。手のひらに伝わるぬくもりに胸が締め付けられるみたいだった。
俺を見上げる、泣いて赤く染まった愛しい瞳。
らしくない緊張を誤魔化すみたいに、小さく息を吸ってから口を開く。
俺が敦賀蓮になった理由も、俺の犯した罪も……君に拒絶されるかもしれないと思うと情けないけど少し恐い。それでも、現在に……君へと再び出逢う為には総てが偶然でなく必然の、必要なものであったとそう思うから、君に話したい。知ってもらいたい。
だけど、その前にまず……




「いろいろ混ざってるけど妖精じゃなくってアメリカ人で、名前もコーンじゃなくて、久遠。」




閉ざした瞳を開けてくれと願った時とは逆に、泣き過ぎて熱のこもったままのまろい頬に両手を添えて潤んだ愛しい瞳から目を逸らさずに
はじめてこの国で敦賀蓮となってから口にする事もなかった俺の本当の名前を
そして、この胸に確かにある君への想いを告げた。






「久遠・ヒズリという……君に恋しているただの男なんだ。」






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両視点で書くと話進まなくて、つまんないっすかねぃ?
猫木の計画性のなさゆえ、申し訳ござらぬ。
_(:3 」∠)_



あと2話づつくらいで終わりたいなぁ……と思います。
(ㆆᴗㆆ)


↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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