ホミン時代小説の続きです~
ホミンが苦手な方は、スルーしてくださいませ~

ホミン時代小説「花よりも君2」

シム・チャンミン…
あの男子も…側近達の玩具になるのか…
同僚で親友のドンへの話だと
美しい男子を集めるために、
目をつけられた男子の家に
無茶苦茶な課税やら年貢やらを言い渡して
それが無理なら息子を宮中に差し出せと
脅迫するらしい…
俺は思い出していた…
数週間前に、古本屋に立ち寄った時の事を…
………………
いつも行く古本屋で沢山の本を抱えた
若い男が目に入った…
店の店主の声がする…
「坊っちゃん!!本当にこの本、売るんですか!?」
「…はい…」
「なかなか手に入らない本ばかりですよ!?」
その会話が気になって
チラッと覗いて見る…
確かに彼が持ち込んだ本は、
どれも学業をする者には喉から手が出るほどの
ものばかりで…
店主が彼に買い取り額を提示して
金を渡そうとしていた…
とっさに俺は…
「その本…私に売ってはくれないか?」
「えっ…」
「素晴らしい本ばかりだ…私は店主の
倍の値段を出そう…」
彼は、うつむきながら
「貴方さまさえ良ければ…」
店の外に出て彼に俺は聞いた…
「何故に…こんな素晴らしい本を売るんだ?」
彼が顔を上げた…
ずっと、うつむいていたから
気がつかなかったが
クリクリした瞳と、
その品の良い美しい顔立ちに
俺は息を飲んだ…
彼が悲しげな顔で…
「…もう…僕には…必要なくなったので…」
彼は、そう言って一礼して去って行った…
……………………
今思えば…あれが…
あの時の彼が…シム・チャンミンだった…
宮中入りの為に…学業を諦めたのか…
彼の悲しげな顔が目に焼き付いて離れない…
彼が…
シム・チャンミンが…玩具に…
俺は胸の奥に沸き上がる怒りに
震えを覚えた…
いてもたってもいられず…
俺は男子達が集められた建家へと
足を向けた…
つづく…
正義の美しい男…
ユノ…
捕らわれの身の
美しい男…
シム・チャンミン
どうなりますか!?
(;゜゜)