春に出会い
初夏に手を取り
秋に別れ

冬に懐かしむ


年は違えど
貴方との思い出と季節が

心に刺さる

忙しかった私と貴方が

何故か出逢えた
何故かどこ行っても出逢えた
何故か偶然が重なり
奇跡としか思えない
運命と思っても仕方ないくらい

出逢うことが決められた人生だったのかもしれない

愛されることに
不思議な、こそばゆい感覚と

それでも取り合った手が離れないほどに
心が動かなくなるような
想いの強さと
真っ直ぐな瞳

誰にも譲りたくないと
必死に私のことを想ってくれ
今すぐにでも
引き寄せたかった彼

やっと一人前になって
養うことができると自信がついた時

私も養ってあげられると思うくらいには
仕事がうまくいっていた

そんなお互いが何より大切にしてきたことのために一生懸命だった仕事によって
すれ違い

時計の鎖と櫛を
相手を思いやるがあまりに
失なったものへのプレゼントとなった物語は…

賢者の贈り物…だっけか


あの物語のラストのようには上手くいかず

お互いのわがままや主張を

分かり合えなかった


傷つけないように

お互いに傷をつけあうことになるとは

思いもせず


あの時ついた私の嘘が

今も苦しめる

だからこそ

誰も幸せに出来ない

幸せになってはいけないという呪縛


彼が亡くなってしまったから

余計に思う


そんな私を…

過去は過去だよ。前を見て

と言ってくれた

私の心の支えになってくれている人が


くしくも亡くなった彼が持ってたものと

同じものを

手に入れようとしてることをきいて



その偶然は、ありませんようにと願った



その大切な人がいったことばのように

過去は過去

今は今


そう思えるようになったからこそ


過去のそれを思い出すものは

手にしてほしくないという


私のほんのわがまま


予算より

高くて手が出なかったってきいて

ちょっと喜んだ私がいる



今年の春は

ちょっともやもや、ぞわぞわ

ふーん


な、面白いことを耳にする

不思議な春です



そんなことを思ってたら

洗面台の水のセンサーがおかしくて

水が止まらなくて

困ってた


亡くなった彼がたまにそういう悪戯するんだけど…


亡くなった人を思い出すってことが

その人を生きさせるということなんだなって

実感する


共に生きようって

思うのなら


私を幸せにしてほしいです


…なんてね



私は生きてこの世にいられるだけで

幸せですよ


ありがとう😊


そして、こんな私には

誰も寄り付かないから安心して(笑)


それもなんだかな…だけど


初めて告白してくれて

付き合った彼が

人生最後の彼って…



モテなさ加減が半端ないね



そして、その彼が亡くなったのも春でした


初恋の人が亡くなったのも春でした


私には少し辛い季節です


去年の春は私が死ぬところでした


まだまだお迎えには来ないでねと

心配して抱きしめてくれた彼を

抱き返した時の

すりぬける手が

彼には実体がないということを

強く感じ



初めて亡くなったことを実感して

泣いたのでした


お酒に酔って

あったかくなった手を握る

あの心地よさは


生きてるって素敵ねって思えるもの


ありがとう

いつまでもこのぬくもりを忘れない