もしもし…●●です。
僕のこと覚えてますか?
寮にかけてきた電話をとったら
身に覚えのない相手。
もしかしたら、
忘れてるのか?やばっ。
悟られずになんとかやりすごせないか。
そんな風にあたふたしながら
相手から何かを感じようと
汲み取ろうと必死だった。
とりとめのない話して
彼氏いるんでって
言ってしまったのか、
言わずにもったいぶった形で話し終えたのか
わすれてしまったけど。
受話器置いてから、
あ!
って誰からの電話だったのか思い出した。
でもそれが彼との永遠の別れだった。
それまでに
時間の都合がつかず、
多忙で居場所さえつかめないほどの
私の忙しさに
連絡取ろうと必死で何度か電話かけてきてくれてた。
一度は電話番号まで伝えてくれてたけど。
めんどくさいのと、
電話代たかいじゃんってので。
悲しい思いさせちゃってたよね。
お前サイテーって言われそう。
携帯電話なくて。
寮の電話も公衆電話。
そんな時代。
うまく
出会えないように…
なにかが狂ってしまってたんだ。
何故
あれほどまでに彼と出会えないような
歯車にいたのだろう。
運命に避けられすぎてて
また出会えることもなくおわった恋
彼は三年間待っててくれたのに。
酷い話です。
でもその後彼にも彼女ができたときく。
よかったよ。
でもそれが私だったら
君は死んでないと思う。
そこはごめん。
死なせなかったよ。
謝るためにどうしたらいいんだろうね。
恨まれててその後私に彼氏ができないんだって
思えば、それでいいか。
じゃないけど。
生きてる私が生きていくためには
そう思わないといられない。
だから勝手にそうおもうことにするよ。