前回紹介した伊藤絵美さんの本に、スキーマ療法というものが紹介されていました。
スキーマとは、
・世界や他者に関するイメージ
・マイルール(こうでなければいけないという自分が決めたルール)
・信念や深い思い
という意味です。
プラスのスキーマもあればマイナスのスキーマもあり、マイナスの場合の例として
①愛されない、分かってもらえない、自分はダメな人間だ
②人は怖い、人に見捨てられる
③自分は失敗ばかりする
④自分さえ我慢すればいい、人に尽くすことに価値を見出す
⑤評価されたい、我慢は嫌い、自分が1番
などのスキーマがあります。
幼少期や思春期に傷ついた体験と満たされなかった欲求が掛け合わされることによって、これらのスキーマ(マイルール、信念)が創り出されるのだそうです。
例えば、幼少期に日常的に怒鳴られて育ってきた場合…
自分ではコントロールしがたい症状に苦しんでいる人は多いのではないでしょうか?
自分の性格だからと諦めているかもしれませんが、もしかしたら幼い頃に自分を守るために自分で創り上げたスキーマ(マイルール、信念)が原因かもしれません。
では、どうすればいいのでしょうか?
まずは、その感情が出てきた時に自分で気付くことから始めます。
「ああ、いま怒ってるなあ。分かってもらいたいスキーマが出ているなあ」
「いま私は人を怖がってるな。これは、人は怖いスキーマが出ているんだな」
感情の渦の中にずっといるのではなく、外に出て自分を客観視するんです。
気付いた後は、
「でもスキーマというのは自分のおもいこみであって、真実ではないんだ」
と思い直します。
幼い頃に創り出したスキーマが、今の自分を苦しめているなら、それは呪いの言葉として手放すことが必要です。
生きづらいスキーマを抱えているよりも、生きやすいスキーマに変えると人生が好転していきます。
人は怖い存在⇒人は温かい存在
に自分の意識を書き換えて、堂々と生きていく!と決意するんです。
人が怖い、人から逃げたいと思う場面が来たら、
私は堂々と生きていくことに決めた
という言葉を唱えて、自分と向き合うことが大切
長年苦しんでいる悩みごとがある方は、自分のスキーマは何なのかを考えてみることをオススメします。