リア王 | 猫棒徒然雑記_mirror

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コラム系日々雑記。半径5センチの超近視眼的日常。

2024年3月8日(金)~2024年3月31日(日)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス

 

 

作:ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:松岡和子
演出:ショーン・ホームズ

段田安則 / 小池徹平 / 上白石萌歌 / 江口のりこ / 田畑智子 / 玉置玲央 / 入野自由 / 前原滉 / 盛隆二 / 平田敦子 / 秋元龍太朗 / 中上サツキ / 王下貴司 / 岩崎MARK雄大 / 渡邊絵理 / 高橋克実 / 浅野和之

あらすじ

超有名作なので割愛。

 

演出のショーンの作品は、

 

2020年FORTUNE

2022年セールスマンの死

2023年桜の園

 

と4回目の観劇になります。

 

FORTUNEラストの大量の砂に度肝を抜かれ、

セールスマンの死、桜の園を経て、

空間に余白を残す、ソリッドな演出家なのだな

という認識を得たわけですが。

 

当たってたよ。

余白!

 

まだ上演中なので

細かいネタバレはやめておきますが、

実に余白の多い舞台で、

 

セリフだけ聞いていると、

確かにシェイクスピアだけど、

見た目が完全に現代なので、

ちょっと混乱する。

 

それが面白い。

 

三姉妹は昭和戦後ちょい後ぐらいの、

新婚旅行に着ていくような淡いピンクのスーツ。

男性陣は黒タートルに茶色のスーツ。

 

謀略を働くエドマンドはパーカーでラフに。

リア王はストライプのかっちりしたスーツ。

 

衣装に縛りを化したことで、

各個人の個性がより鮮明になり、

騙し、騙され、踊り、踊らせれ、

思惑と手を取り合って惨劇の道行。

 

ごちゃついた人間関係も

幾分スッキリ。

 

純粋なだけの人間もいないし、

意固地になるとロクなことはない。

 

悲劇は喜劇。

できれば最後は道化に締めて欲しかった。

 

シェイクスピア苦手な人はきっと、

面白く観られると思います。