去年から「なんちゃってキャンプ」を楽しんでいる二人。
2度のキャンプではことごとく雨に降られましたが、めげずに今年も…。
今年初のキャンプ地は奥尻島。
海に落ちる夕日が美しいと評判のキャンプ場を選び、わくわくしていたのですが、やっぱり雨…。
さらに、強風(突風)により、リビングとして立てていたテントが飛ばされました…!
(大丈夫、ちゃんと回収しましたよー。)
キャンプは一日目で諦め、二日目は民宿に素泊まりさせていただきました。
そんなこんなはあったのですが、魅力いっぱいの奥尻島を存分に堪能しました。
それにしても、奥尻島の人たちの心の温かさには、本当に感動しました。
1933年7月12日に起きた奥尻島北部を震源とする地震、津波、火事で、198人もの方々が一度に尊い命を失い、
そのご家族、生活が壊されてしまったことを思えば、島民の方々の優しさが更に心に沁みます。
大きすぎる悲しみを乗り越え、観光客を心からもてなしてくださる奥尻の皆さんのために
ねこは何ができるかなぁ、と考え、奥尻の観光PRをすることにしましたョ!
皆さん、ぜひぜひ奥尻へ遊びに行ってください!
そして島の自然と温かい人たちとおいしい食べ物に出会ってください!

一日目(7/17)
 瀬棚からフェリーで奥尻島へ。
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 到着してすぐ、うに丼が食べたくて入ったレストランで、
 シケのため生うにが獲れてないことを聞かされる。
 がっかりしていたら、「食べたいよね~」と親身になってくれ、
 フェリーターミナル2Fのレストラン、「うにまる」に電話をしてくれて、
 残り少ない生うにを見つけて、予約してくれた。アリガトウ!
 やっとありつけたうに丼は、とっても×2美味!
 ちなみにこれで2,000円。価値あり、です。
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 腹ごしらえの後はいよいよ「北追岬公園キャンプ場」でテントを張る。
 海を見下ろす崖の上、素晴らしいロケーション。
 小雨に負けず、快適な空間を作ったのに…。
 このあと、夜半からの強風で、悲劇が…。
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 フェリーターミナルの横の「さとう食材」は、小さいながら地元の魚介ばかりを自社加工して
 扱うお店で、バーべキュー食材から、お土産まで、ここで揃える。
 生きたあわび(一個750円程度)、あおやぎ(さくら貝)(一個100円程度)、
 小型の一夜干ししたマス(800円)をバーベキュー用に購入。
 買い出しも終わり、いよいよ観光へ。
 小雨の中ではあったけど、それでも次の日はさらに天気が崩れる予報だったので、
 急いで「復興の森」へ。
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 散策路は油断するとすぐにも迷いそうなほど、自然のまま。
 タヌキさんの落し物もいっぱいあったし、神々しいブナの大木や並木、
 珍しい植物など、最初から最後までとても楽しく気持ちの良い時間をすごした。
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 奥尻島は周囲が約84キロで、ぐるっと一周する海岸線の道路と、その円を横断する道路が一つ、
 観光には手ごろな大きさとわかりやすい道路。
 もっと下準備が完璧だったら、3周もしなかったとは思うけど…。
 結局、この奥尻島のシンボルの鍋釣岩は何度となく拝ませていただいた。
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 キャンプ地に戻り、アワビ・あおやぎの踊り焼き(感動するほどおいしかった!)を堪能してから、
 車で5分ほどの温泉のあるホテル「緑館」へ。
 広くてくつろげて、とても良い温泉。
 キャンプ場へ戻ってみると、私たち以外の唯一のキャンパー(札幌からのバイカーさん)が
 すでにご就寝していたので、片付けを諦め、私たちも就寝。
 夜半からの強風で、早朝2:30、第2テントが飛ばされ、
 結局バイカーさんもうるさくてたぶん2:30から起こされちゃったんだろうなー。ゴメンネ

二日目(7/18)

 2:30以降は寝るに寝られず、あたりが白み始めた頃、テントをたたみ、後片付け開始。
 素泊まりできる宿泊先を探すが、室津祭り(奥尻島で最大のお祭り)当日のため、どこも満室。
 夫が数件目に電話したフェリーターミナルからすぐ見えるほどの近さの「想い出」という民宿で、
 やっとOKをもらった。
 チェックイン時間(11:00AM)前だったのに、「部屋が用意できるまでここ(食堂)でまってなさい。」
 とか、「シャワー浴びて行ったらいいよ」とか、本当によくして下さる。
 でも、待たずにすぐに遊びにでかける。
 昼食は、観光協会の人がすすめてくれたまつや食堂の「元祖奥尻塩ラーメン」セット。
 寒かったので、ラーメンがうれしい。
 魚介のダシであっさりとして美味しい!作ってくれたお母さんのお人柄のように優しいお味。
 ラーメンとセットでチャーハンまで…。
 しかも両方なかなかのボリューム。
 どうしよう、なんて思ったのもつかの間、一口食べたら、美味しい!!からパクパク。
 夫はこれまで食べたチャーハンの中でもトップクラスだと驚いていた。
 (写真を撮らなかったのが悔やまれるなぁー。)
 8/7にHanaテレビ(ローカル番組)でまつや食堂さんが紹介されるそうなので、必見!

 3つあるフットパス(散歩コース)のうちの一つ、「奥尻の森と街コース」を歩く。
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 北海道では珍しい孟宗竹の群生や立派な杉林(植林)などが見られるが、
 やっぱり北限のブナ林が見どころ。

 奥尻島の北端、賽の河原を訪れる。
 北海道に5つある霊場の一つ。
 ここもキャンプ場なのだけど、一つもなかったな~、テント…。
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 青苗の「津波館」を訪れる。
 1993年7月12日、テレビなどの報道で悲惨な状況を見聞きしていたものの、改めて言葉を失うばかり。
 実際に災害の只中を生きた女性が館内を丁寧に解説しながら案内してくれた。
 (当時の)子どもたちの書いた詩が内臓にドスンと来た。
 やっぱりこの津波館を見ずして奥尻島から離れたら、イケナイと思った。
 7月12日には中央のくぼみに太陽が沈むように建てられた慰霊碑「時空翔」に手を合わせる。
 こうして健康で幸せに生活していることが、当たり前ではなく幸いであることに改めて気づく。

 奥尻島出身の元日ハムピッチングコーチの「佐藤義則野球展示室」を訪れる。
 梨田監督の前任、ヒルマン監督とともに、日ハムを日本一にしたコーチ。
 自身、選手としてもすごい記録の保持者なんだー。
 展示を見られたことを夫が喜んでいた。

 満を持して「室津祭り」へ。
 3時から始まる観光客と子供向けイベント、「アワビでドン」がお目当て。
 200グラムから400グラムの袋に入ったアワビの重さを5人で予想し、
 一番近い人がそのアワビをゲットする。
 ねこは主婦なのに予想が70グラムも外れ、お話のそと。
 夫のほうが断然好成績だったが、もっと近い人がいたために、ゲットならず。
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 すごく残念。

 「緑館」の温泉に二日連続で通う。
 遊び回ってやっと「想い出」に帰ると、「雨の中、遊んできたのー?」と笑われた。
 素泊まり(しかも格安)なのに、「コレ食べなさーい」と焼き青ツブをお皿にどっさりといただく。
 今まで食べた中で一番おいしいツブ。
 みんな親切で優しいことに感動。
 前日のキャンプで疲れていたため、熟睡した。

三日目(7/19)
 大雨と波浪の注意報が出ていたとかで、フェリーが出るか出ないか、わからないと言う。
 不安を抱えたままそれでも遊びに出かける貪欲な二人。
 お土産に是非ほしかった奥尻ワインを探すが、好評のため、お土産屋さんにはもうなかった。
 そこで島の北西にある「奥尻ワイナリー」へ直接買いに。
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 工場のすぐ横にブドウ棚が並び、従業員はブドウの栽培とワインの製造を両方手がけるという
 一貫製造。
 ここまでのこだわりは道内でも数少ないそうだ。
 ますます奥尻ワインに興味がわく。 
 でも、残念なことに白ワインはすでに売り切れ、赤も2種類しか在庫が残っていなかった。
 来年は特に評判の良いと聞いた白ワインをゲットしなくちゃ!
 ピノ・ノワール(2,000円)を自宅用に買う。

 二日目の「室津祭り」へ。
 目的は1,000円ぽっきりでこれだけ食べられる「海の幸味三昧」。
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 優しい地元のおじさんたちが炭焼きに専念してくれ、「これ、もう焼けたよ」とか、
 「アワビとツブはウロも食べられるよ」とか手取り足取りお世話してくださる。
 うにを最後まできれいに食べようと、ずっとつついていたら、
 「そんなのもう捨てなさい」と言って、どこからかよけいにもう一つうにを持って来てくれたりする。
 そしてお礼を言う間もなくいなくなってしまう。
 どうしてみんなこんなに優しくしてくれるんだろー。 

 帰りのフェリーの中で、観光客の忘れものを届けにフェリーに飛び込んできたおばさんは、
 一日目にねこたちにうに丼を見つけて予約してくれたおばさんだった。
 どこまでも親切なんだなー、奥尻島の人たちって。

 楽しかったな~、奥尻。
 美味しかったな~、海産物。
 よく遊んだな~、雨なのに。
 満足満足。