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昨夜、テレビで女子アナのカレーづくり対決を見るともなく見ました。
美しい容姿の女性が数人、エプロン姿もかわいらしく画面に映っています。
が、皆さんお料理は不得意そう…。
そりゃ、そうですよね。
フルタイムでお仕事してれば、お家で実際にお料理なんてする暇、ないですもん。
試食して絶句する審査員の表情や辛口のコメントに大笑いしました。
でも、これは本当は「社会的に間違った(socially incorrectな)」番組です。
まず、この企画の根底には、「女性は料理ができてしかるべき」という考えがあるようです。
だからアナウンサーとしていわゆる「できる」女性たちが、料理ができない、
そこを笑わせる、という企てなんです。
この男女同権が叫ばれて久しい先進国日本で、「まだこれかぁ」とため息が出ます。
彼女らは、料理なんかできなくてもおかしくないんです。
仕事で成功している人たちなんですから。
彼女らが一般の主婦なのにお料理ができないのなら、ご家族に実害がありますよね。
確かに「コラコラ」、と思わなくもありません。
ま、その場合でも笑われるべきことではないですけど。
それでは、この番組をどう企画しなおせば 社会的に正しく(socially correct に)なるか、
おせっかいな話ですが、一緒に考えてみましょう。
まず、お料理ができない人があれこれ考えながらあるメニューを作ってみる、これは面白い。
そしてそれを審査員が試食して絶句したり辛口コメントで笑わせる、これもオーケー。
ただし、料理をつくる人をアナウンサーという枠組みで出演させたいのなら、男性も女性も出すこと。
さらに言うなら主婦歴の紹介はカット。
主婦歴が長いほど料理ができるはず、なんてイメージを視聴者に与えてはいけません。
そして審査員も男性ばかりじゃなく、女性も半分いれること。
女性が作って男性が食べるというイメージの押し着せは明らかに socially incorrect だからです。
作るメニューもカレーのように簡単なものだといけませんね。
「カレーも作れないのかよ」なんて反応を引き出してはいけませんから。
例えば、出演者に珍しいお料理を試食させて、それと同じような味に仕上げさせる競争ならば、
お料理が得意な人とそうではない人が競争しても面白いでしょう。
審査員もコメントには十分気をつけなくてはなりませんね。
作った人が男性なのか女性なのか、この際忘れて発言しないといけません。
さてさてこんなところでだいぶ socially correct になったでしょうか。
え?面白くない?
Socially correct な番組=面白くない=数字が取れない?
そうですよねぇ、テレビ局だって営利企業なんだから数字を取らなくちゃならないですもんねー。
要するに社会的に正しいか正しくないかは問題ではない、ということなんですね。
ずいぶん視聴者を見くびってるなぁ、と不愉快に思わなくもないのですが、
ま、そんなに気になるのなら「見ない」という選択肢があるのですから、
やっぱり今後も余りテレビは見ないようにしよう、と一人で完結した猫でした。
・・・あ、忘れるところだった。
今日のお昼はこの番組を見たおかげでカレーです。
夫には好評でした。

I seldom watch TV.
As a matter of fact, I haven't touched the remote controller for a long time.
Last night, my husband came back home early, and we were watching a variety show together.
It was a cook-off, and several female broadcasters were cooking rice and curry,
a popular home-style dish in Japan.
All in aprons, looking cute, but some of them looked totally a beginner at cooking.
I burst into innocent laughter when I heard the acid-tongued judges comment.
But actually, this show was full of "socially-incorrect" assumptions.
First of all, standing on the old Japanese assumption that women should know how to cook,
they made fun of the female performers who could not cook well.
And the judges were all male.
Indeed, in Japan, when you focused on "socially-correctness",
there'd be no TV shows that meets the requirements.
In the States, I thought that all the people had a strong awareness about it.
Look at any movies or comedy shows or soap operas,
and you'd see at least one woman or Afro-American or other minority
that has a high-ranking position, say, doctor, attorney, high officer...
Of course, it is NOT virtual in America.
But it's obviously fulsome, and sounds the same old story to me.
Nevertheless, it's fine.
It shows that you people have the clear vision you wish the society to be.
But in Japan, nobody seems to care about it.
And the TV will forever keep providing stupid variety shows full of socially incorrect assumptions.
And I decided to stay away from the TV more than ever.
Oh, one thing the show affected me in anyways
is that I felt like cooking rice and curry for lunch today.