「今日は三回目のグイン亭なんやで~」

「なんでも今日はフェイスブックでやっとるバーチャル博物館『栗本薫・中島梓記念館』のイイネ!が1000超えたお祝いなんやて」

「さよか!」

「うちらも読者登録が1000人超えたらお祝いせなあかんね」

「今7人やさかいな、あと993人や」

「もう少しやね」


・・・少しか?


「今日は特別のお料理がふるまわれるんやて」





「グインさんこんにちは」

「うちら、また寄せてもろたで」


「今日はいつもよりも展示物が多いんとちゃう?」




「お!メニュー新しくなってるで」


「ふんふん、あたらしく『ジャナのおもてなし丼』に『トーラス名物煙とパイプ亭の壷焼シチュー』『クムのバルバル』『トーラス漬』が増えたんやね」

「ユラニアのげんこつがなくなっとるね、食べ損ねてしまって残念や」

「飲み物は『地獄のカラム水』『ジャナの花ワイン』『草原地方の酪』がふえとるで」

「ジャナは外伝に出てくるお花の妖魔の人やったかなー」

「お花の妖魔いうたらきれいなやさしい人やろ?」

「いやいや、グインの行く手を阻止するきれいだけど怖い妖魔なんや」

「さよか・・・」

「そこで出されるおもてなしのお花は焼肉の味がするんやて」

「そら、おいしそうでええね」



「メニューの裏は表紙がいっぱいついてるで」

「ヴァレリウスさん、こんにちは。元気ですか?」

「グインさんの上腕二頭筋すごいなー」

「グインさんに会えたらさわらせてもらいたいな」

「うちはグインさんの腹斜筋にさわらせてもらお」




「さっそくジャナの花ワイン飲んだろ」





「お花浮かんどる・・・」

「ワイン、焼肉の味しよるんやろか」

「いや、このお花はジャナのお花とちゃうみたいやで」

「ほんまや、普通のお花みたいや」

「残念なようなほっとしたような、やね」


「今日の案内もろたで」

「今日は栗本薫/中島梓さんのお得意だったお料理を入れたプレートがいただけるんやて」

「『とんでもぐるめ』いうのはお料理の本なんやで」

「あ~、その本見ながらカメノハシさんがよくつくっとるね、白菜のクリーム煮とか中華グラタンとか、塩豚と豆の煮込み、とか、中島梓さんはお料理も上手なんやね」

「それだけじゃないで、ピアノもプロ並み、作詞作曲はもちろん、長唄に三味線、それからマンガも上手やし、脚本、演出、作詞作曲で舞台何本も作ってるしな、編み物も上手やったんやて」

「さよか!ほんまに多才な方やったんやね」

「この案内に書いてある絵は中島梓さんが書いたんやと思うで」

「さよか」





「今日の特別のお料理のプレートきたで~」

「これが中島梓さんファンの中でめっちゃ人気の『マグロキムチ』やね」

「そして、こっちのは『セロリのじゃこサラダ』や」


「マグロキムチめっちゃおいしいな」

「セロリもじゃことアーモンドの食感がい~い感じや」

「あずささんはお料理のセンスがええ方なんやね」

「他のお料理もおいしいで、カジキのフリッター絶品やね」

「なすの揚げたのもうまいねー」


「栗本薫さんの小説『走馬灯』がイタリアで映画化されたんやけどね」

「ふんふん」

「今日はその映画を上映してくれるやて」

「ほー、そら貴重やね」






「これがクムのバルバルや」

「本に書いてあったのは甘辛いたれで味付けしてあるいうてたけど」

「ハムがはさまっとるね」

「これは本に出てきたのよりもよそゆき仕様なんとちゃうか」

「なんにせようまいで、これ」




「『ジャナのおもてなし丼』や」

「肉味のお花がないさかい肉のおかずが別にのっかっとるんやね」


「メニュー考えるの大変やったろうな」

「せやね、ホントのキレノア大陸からの食材も手に入らんし」
「『トーラス名物煙とパイプ亭の壷焼シチュー』はもう売切れなんやて」

「そら残念やね」


「あそこにいる方に挨拶したろ」




「こんにちは」

「ピーターラビットさんやね」

「うちらイコズです」

「関西から引っ越してきたんやで」


「ふんふん、ピーターラビットさんは、あずささんがご病気で入院なさってる時に、一緒におったんですか」

「『ガン病棟のピーターラビット』っていうエッセイに出てきはる方やね」

「うちのカメノハシさん、あずささんの舞台も本も音楽も大好きなんやて」

「うちも大好きです」

「うちはまだ、ノスフェラスでモンゴールを倒したとこまでしか読んどらんのですが、続きが楽しみです」

「うち、今、宵野ゆめさんの書きはった『イリスの炎』読ませてもらってるんです」

「記念写真撮らせてもろてええですか」





「グインさんも一緒に入ってくれてめっちゃうれしいでえ!」

「このグインさんはアルセイスの秘密のグインさんやね」

「イコはんよう覚えとるね」

「干しリンゴの話が出てくるんや、めっちゃおいしそうなんやで」


グイン亭のイベントは盛りだくさんでもう少し続きます