「竹芝桟橋はゆりかもめの駅からすぐなんね」



「ゆりかもめ、乗ってみたいな~」

「ICOKAカードは使えるんやろか」


試してみようか?


「え?ほんま?」

「前にゆりかもめは無駄に高いからなー、いうてへんかった?」


いいよいいよ、わざわざ乗りに来るのはやだけど、乗ってみようよ


「ほんま~」

「やった~」

「うれしな~」


「ちゃんとICOCAカード使えたな」




「うわ~」

「線路ないで~」




「一番前に乗れたで~」

「運転手さんがおらんの不思議な気がするな」




「お天気ええで眺めが楽しな~」




「あれフジテレビやて」

「しっとるで、メロン熊さんがTVに出はったんや」




「海も見えるで~」



「レインボーブリッジも見えるで~」




「観覧車も見えるで~」

「乗りたいな~」


乗ろか?


「え!ほんまに?」

「カメノハシさん、なんかあったんか?」


なんだそれ


「もううちら、関西に帰らんとあかんの?」

「それで色々お願いきいてくれはるの?」


いや、そういうわけじゃないけど


「もしかしてカメノハシさん」

「病気やったりして・・・」

「今日はお別れお出かけやったりして・・・」


違うって、あんまりうるさいと

もう乗らないよ


「あ、堪忍、観覧車乗ろ」

「そやそや、関西風のボケかましただけや」


ごちゃごちゃいうから、ひとつ乗り過ごしちゃったね。

次の駅で引き返そう。


「やったーやったー」

「観覧車や~」



「わ~、パレットタウンやて~」

「パレットタウンや~」




「ががががが~~~~~ん」

「休みやて~」

「観覧車休みやて~~」

「ショックや」




「あ~あ、観覧車乗れへんかったな」


広場があるよ、遊んでもいいよ。




「広くて気持ちええけど、観覧車乗りたかったもん」

「なんかここで遊ぶ気分にならへんもん」


ほらほら、こっちに湯気の出る面白そうなオブジェがあるよ。




「湯気なんておもろないもん」

「お湯わかしたら湯気なんか台所で見れるもん」




「あ~、観覧車乗りたかったな」

「高いとこから見たら海おもろかったろうな」


こっからりんかい線が出てるよ。

新宿まで早めに行って、ご飯食べようか。


「そやね、腹減ってきたもんね」

「休みなのは仕方あらへんもんな」




「ここはりんかい線の東京テレポート駅なんやね」

「新宿まで23分やて」

「早いね~」


がっかりして、珍しく不機嫌なイコズです。

果たしてご機嫌はなおるんでしょうか。